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漢字文化圏の言語と「近代」に関する総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 12610465
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 中国語・中国文学
研究機関東京大学

研究代表者

刈間 文俊  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (00161258)

研究分担者 楊 凱栄  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (00248543)
代田 智明  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (60154382)
若林 正大 (若林 正丈)  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (60114716)
ラマール クリスティーン (ラマール クリスディーン / ラマール C.)  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (30240394)
村田 雄二郎  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (70190923)
吉川 雅之  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (30313159)
伊藤 徳也  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (10213068)
生越 直樹  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (90152454)
岩月 純一  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (80313162)
瀬地山 角  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (80250398)
研究期間 (年度) 2000 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード国語運動 / 漢字 / 国民国家 / 言語政策 / 音声言語 / 言語干渉 / 近代国民国家 / 白話 / 本質主義的概念 / 中国 / 近代 / 言語 / 東アジア / 朝鮮 / 香港 / ベトナム / 国語 / 中国語 / 朝鮮語 / ベトナム語 / ナショナリズム / 近代化 / 粤語 / 国民 / 方言 / 教育
研究概要

中国において、清雍正帝期に、福建省で正〓書院が設立され,官話教育が展開されたが、それは近代的な意味での言語の標準化・規範化ではなかった。19世紀末から20世紀初頭にかけて出てきた国語運動は近代特有のものと言える。近代国家とともに生まれそれを支えたのは、国語national languageだけではなく、古典文明批判によって成立した近代文学も、国民国家形成に参与した。古典的な文学形式からの離脱は、簡明に遂行されたわけではなく、英語語法や欧州近代文学の語りを参照した欧化と、北方方言の口語を参照した口語化を主流としながらも、古語や方言の導入などを伴っていた。国語としての現代中国語も、形成の過程で、北方方言に従来あったとは考えられない語法が、南方方言から導入されたと考えられる。漢字以外の文字が混在しない中国語においても、語の文法化という現象が常に漢字の表意性を無視して働くことも、本研究の文脈では注目に値する。広東語における有声無字の周辺韻母の承認をめぐる混乱あるいは矛盾は、漢字と非漢字、さらには国語と方言との間の矛盾につながっていくものであろう。近年中国に返還された香港では、中学以上は原則母語教育が実施され、外国語としての「中国語標準語」教育がなされるようになった。広東語に対応するような香港の地域主義は「ナショナリズム」と呼べるようなものではないが、台湾においては、国語に対する台湾語の独立性は社会的にゆるぎないものとなっており、それが直接的に台湾ナショナリズムと結びついている。しかし、いかに台湾ナショナリズムが沸騰し、台湾社会が多文化主義的様相を強めても、台湾文化が漢字と決別しようとする気配はみえない。韓国や特にベトナムにおいては、他の東アジア諸国に比べてより強く、国語から漢字が排除されている。漢字文化圏の言語の近代は実に多様である。

報告書

(5件)
  • 2003 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (34件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (34件)

  • [文献書誌] 村田 雄二郎: "清代の正昔教育と雍正帝"ODYSSEUS<東大・地域文化研究 紀要>. 8(未定). (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] ラマール クリスティーン: "状態変化、構文、そして言語干渉:中国語[V+在+場所]構文のケース"開篇. 22. 144-171 (2003)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 代田 智明: "語らぬこと・語ること・聞き取ること"現代中国研究. 12. 24-35 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 生越 直樹: "使用者の属性から見る言語の使い分け-在日コリアンの場合"月刊 言語. 2003・6. 28-35 (2003)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] MURATA, Yujiro: "'Right Pronounciation' and Yang-Zhong in Qing Era."ODYSSAVS. 8. (2004)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] LAMMARE, Christine: "Condition Change, Structure Sentence, Language Interference"Kaihen. 22. 144-171 (2003)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] SHIROTA, Tomoharu: "No-Talking・Talking・Listening"Modern China Study. 12. 24-35 (2003)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] OGOSHI, Naoki: "Distinction of Language with Attribute of Korean in Japan"Language Monthly. 2003-6. 28-35 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 村田雄二郎: "清代の正音教育と雍正帝"ODYSSEUS<東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究 紀要>. 8(未定). (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 生越直樹: "使用者の属性から見る言語の使い分け-在日コリアンの場合"月刊言語. 2003年6月号. 28-35 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] C・ラマール: "状態変化、構文、そして言語干渉:中国語の【V+在+場所】構文のケース"開篇. 22. 144-171 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 楊凱栄: "関於三種不同類型的周遍性意義句式"現代中国語研究. 5. 54-68 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 田原史起: "新解放区県級政権的形成-南下幹部与地方社会之互動分析"全球化下的中国与日本-海内外学者的多元思考. 東瀛求索2002年巻. 182-216 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 代田智明: "語らぬこと・語ること・聞き取ること"現代中国研究. 12. 24-35 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 代田智明: "日本の近代批判と魯迅"中国研究月報. 56(7). 55-62 (2002)

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      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 代田智明: "二つの復讐の話"飆風. 37. 13-29 (2002)

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      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 村田雄二郎(孔祥吉と共著): "『翁同和日記』の改削について"中国研究月報. 56(4). 17-28 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 伊藤徳也: "ハーバード時代の林語堂(上)"東方. 261. 9-13 (2002)

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      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 伊藤徳也: "ハーバード時代の林語堂(下)"東方. 262. 16-19 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 吉川雅之: "音韻変化と粤語研究・広東語教育-周辺韻母の承認を例に"言語科学5 日本語学と言語教育(上田博人編 東京大学出版会). 193-221 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 吉川雅之: "香港粤語〔応用会話〕"白帝社. 179 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 生越 直樹: "hata動詞のhata形とtoyta形の使い方について"梅田博之教授古稀記念 韓日語文学論叢 太學社(ソウル). 533-554 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 生越 直樹: "日本語の助詞「に」と朝鮮語の助詞「eykey」をめぐって"日本語学と言語学 明治書院. 431-442 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 村田 雄二郎: "辛亥革命期の国家想像"現代中国研究(現代中国史研究会). 20-26 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 楊 凱栄: "中国語の"了"について"「た」の言語学 ひつじ書房. 61-95 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 若林 正丈: "台湾-変容し躊躇するアイデンティティ"筑摩書房. 254 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 楊 凱栄: "現代漢語基礎"駒場中国語教育研究会 試行本. 150 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 吉川 雅之: "香港粤語"白帝社. 444 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 村田雄二郎: "ラスト・エンペラーズは何語を話していたか-清末『国語』問題と単一言語制"ことばと社会(三元社). 第3号. 6-31 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 村田雄二郎: "近代中国における『国民』の誕生"グローバル化した中国はどうなるか(新書館). 172-198 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 岩月純一: "ベトナムにおける「近代的」漢文教育についての一考察-東アジアの視点から"日本・ベトナム関係を学ぶ人のために(世界思想社). 40-59 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] クリスティーン・ラマール: "「河北方言における可能助詞"了"」〔中国語〕"銭曾怡・李行傑主編『首届官話方言国際学術討論会論文集』. 青島出版社. 10-15 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] クリスティーン・ラマール: "話し手の主観的判断を表す"V不了"とその文法化過程について〔中国語〕"現代中国語研究. 第1期. 70-78 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 刈間文俊: "映像の負荷と可能性-陳凱歌論"イメージ 不可視なるものの強度-表象のディスクール4. 61-78 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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