研究課題/領域番号 |
12780091
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
食生活
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
奥村 仙示 (山中 仙示) 徳島大学, 医学部, その他 (30322259)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 肝硬変 / 夜食 / 呼吸商 / エネルギー代謝 / インスリン抵抗性 / 間接熱量計 |
研究概要 |
従来肝硬変患者の食事は「高エネルギー、高蛋白、高ビタミン」が原則であるが、肝硬変患者は糖尿病を合併することが多く、一律に高エネルギー食摂取は肝臓に負担となり、耐糖能異常をさらに悪化させるので、食事量や摂取方法について新しい工夫が必要である。肝硬変患者ではグリコーゲン蓄積が困難なため短期間の空腹で、蛋白異化による糖新生と脂肪分解により血糖を維持していると考えられている。少量頻回食とくに夜食を加えた食事が肝硬変患者の新しい食事療法として適当と考えられる。そこで、少量頻回食の効果を明らかにする目的で通常の3回食に1日総摂取エネルギー量を同様にし、空腹時間が短くなるように200kcalの夜食を加えた1日4回食の肝機能およびエネルギー代謝に及ぼす効果について検討した。 1.外来受診中の患者に対し繰り返し栄養指導を行うことにより、夜食を継続する症例がみられた。2.早朝空腹時の呼吸商は前日の夜食に影響を受け、長期的に夜食を継続することによって、短期間よりさらに呼吸商は改善しない。よって、夜食を継続していくことが重要であった。3.長期的な夜食により、空腹時の血糖が正常化し食後の血糖上昇も軽度であるインスリン抵抗性を改善した症例が見られた。 栄養指導を繰り返し継続して行うことにより、体重を変化させず夜食を行え、エネルギー代謝の正常な状態を継続させ、インスリン抵抗性を改善する可能性が示唆された。 今後、肝硬変患者に対し夜食を継続し、夜食の量、内容および時間に関するさらに詳細な検討を行う予定である。
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