研究課題/領域番号 |
13130201
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
上田 寛 東京大学, 物性研究所, 教授 (20127054)
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研究分担者 |
上田 和夫 東京大学, 物性研究所, 教授 (70114395)
後藤 恒明 (後藤 恒昭) 東京大学, 物性研究所, 教授 (30005962)
瀧川 仁 (滝川 仁) 東京大学, 物性研究所, 教授 (10179575)
加倉井 和久 日本原子力研究所, 先端基礎研究センター, 主任研究員 (00204339)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
125,300千円 (直接経費: 125,300千円)
2004年度: 27,900千円 (直接経費: 27,900千円)
2003年度: 31,400千円 (直接経費: 31,400千円)
2002年度: 32,000千円 (直接経費: 32,000千円)
2001年度: 34,000千円 (直接経費: 34,000千円)
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キーワード | フラストレーション / 磁性 / 低次元量子スピン系 / 磁気秩序 / 軌道秩序 / 量子相転移 / 磁場誘起現象 / 低温物性 / 起動秩序 |
研究概要 |
シャストリー・サザーランド格子を持つ2次元フラストレート系物質SrCu_2(BO_3)_2において、1/8,1/4、1/3での磁化プラトーを見出し、この現象が直交ダイマーの強いフラストレーション効果による励起トリプレットの局在化により生じることを明らかにした。1/8磁化プラトー状態でのNMR測定と理論解析により、磁気超構造および磁化の分布を明らかにした。一方、磁化プラトー現象として、NH_4CuCl_3における1/4及び3/4磁化プラトー、擬2次元3角格子反強磁性体Cs_2CuBr_4におけるbおよびc軸方向においての1/3,2/3磁化プラトー、S=1の積層三角格子Ba_3Mn_2O_8における1/2磁化プラトー、S=1スピンラダー系BIP-TENOにおける1/4磁化プラトー、二次元フラストレート系BIPNNBNOにおける1/3および2/3の磁化プラトー、などを見出した。磁場誘起反強磁性磁気秩序(マグノンのボーズ凝縮)を示すスピンダイマー系TlCuCl_3においては、磁気秩序に伴っての大きな格子変形、圧力および不純物誘起の反強磁性転移を観測した。擬1次元ボンド交替鎖NTENPにおいても同様な磁場誘起相転移を観測し、有機磁性体F_2PNNNOにおいては1/2磁化プラトーの観測と励起3重項の磁場誘起磁気秩序(マグノンのボーズ凝縮)を明らかにした。3次元フラストレート系スピネル物質では、S=1/2(d^l)物質MgTi_2O_4の開発と軌道秩序誘起パイエルス転移の発見、ZnV_2O_4(S=1)における軌道秩序を伴う構造相転移とそれに引き続く反強磁性転移の発見を行い、軌道自由度との結合による、磁気フラストレーションを解く機構を明らかにした。軌道自由度の無いCr^<3+>の物質群(ZnCr_2O_4,CdCr_2O_4,HgCr_2O_4)では、スピン自由度と格子系との結合による構造相転移と反強磁性秩序を見いだし、飽和磁化の1/2で磁化プラトーを示す構造相転移を伴ったメタ磁性転移を観測した。
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