配分額 *注記 |
15,900千円 (直接経費: 15,900千円)
2006年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2005年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2004年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2003年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2002年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2001年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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研究概要 |
江澤は非可換空間上の場の理論の応用として量子ホール効果を解析した.この系では,電子のX座標とy座標は交換しない.その結果として,電子が内部対称性SU(N)を持つ場合,対称性はW_∞をSU(N)拡大したW_∞(N)で与えられる.本研究では,この観点から量子ホール系の量子場理論を構成し,新しい知見を得た.特に,非可換空間の特殊性から,電子間には交換相互作用により,コヒーレントが自発的に発生する.この現象はコヒーレンス系特有の位相的ソリトン(スカーミオン)を観測することで実験的に検証できる.量子ホール系における位相的ソリトンは非可換ソリトンである.さて,従来,位相的ソリトンは古典的励起としてのみ知られていた.本研究の最大の成果は,空孔励起のW_∞(N)回転として非可換ソリトンの量子力学的状態を求めたことである.更に,非可換ソリトンの励起エネルギーを一層及び二層量子ホール系で解析した.計算して得られた励起エネルギーを実験結果と比較して,本研究の成果の正当性を検証した.研究成果は25編の原著論文として国際的著名誌に発表した. 綿村は弦理論に現れる非可換および非反可換(超)空間上のゲージ場の非自明な配位の研究を行った.この研究は, D-braneの性質を調べるために重要である.特に、Fuzzy sphereの非自明な配位であるMonopole Bundleを射影加群の方法によっての構成し、それを一般化することで非可換CPn上のバンドルの構造を明らかにした.一方この問題は空間の4次元ではADHM構成法により解ける.そこで,非反可換超空間上にADHM構成法を拡張し,インスタントン解を構成しモジュライの性質を調べた.超場を使って超空間の対称性を保ちながら構成を行うことは可換である場合にも不完全であった.この構成法によりインスタントンに伴うフェルミオンゼロモードを同時に構成することに成功し,ボソン的モジュライとフェルミオン的モジュライの変形に対する応答を見ることができた.研究成果は3編の原著論文として国際的著名誌に発表した.
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