配分額 *注記 |
50,700千円 (直接経費: 39,000千円、間接経費: 11,700千円)
2004年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
2003年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
2002年度: 15,470千円 (直接経費: 11,900千円、間接経費: 3,570千円)
2001年度: 16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
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研究概要 |
本研究では,高分子材料,有機材料,たんぱく質など,従来のシリコンMEMS技術では用いられてこなかった新しい材料からなる微小知能機械の研究を行なった. 有機発光材料に関しては,まず,MEMS構造によって圧力を加え,発光部の幅を数μm幅にパターニングする技術の研究を行なった.従来,シャドウマスクなどの方法で百μm程度でのパターニングが限界であったが,より微細な加工が可能となった.さらに,発光材料を基板からリリースされたMEMS構造の上にパターニングする方法についての研究を行なった.これによって,静電アクチュエータのような可動部品の上に発光部を作ることが可能となった. さらに,有機トランジスタによる電流増幅の方法の研究を行なった.従来のような平面型でなく,微小な立体構造を用いた縦型のトランジスタの試作に成功した.この方法を用いることで,ディスプレイや撮像装置などの動作効率を向上させることが可能と考えられる. さらに本年度は,高分子材料,有機材料半導体の研究に加え,大面積,低予算での製作を実現できる可能性のある材料として,感光性のたんぱく質である,バクテリオロドプシンを利用したデバイスの研究を行なった.静電気によるたんぱく質の電着と配向の制御に加え,基板表面の親水性・疎水性の制御によって,5μm程度の小さい領域にまでたんぱく質をパターニングできることがわかった.このたんぱく質を4x4の領域にパターニングすることにより撮像センサを作ることが出来た. 上記の研究に加えて,皮膚のように柔軟で,様々な力の成分を検出することのできる触覚センサを試作した.この触覚センサは,センサ部分にはシリコン微小構造からなる歪センサを利用しているが,全体を柔軟なフィルム内に埋め込むことができる.このようなシリコンMEMSデバイスも,微小なチップ構造内に集積することで,柔軟な有機材料システムとの統合が可能である.
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