配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 16,900千円)
2003年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2002年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2001年度: 10,600千円 (直接経費: 10,600千円)
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研究概要 |
ゼオライト結晶内における非常に強い酸点(超強酸点)の生成とその構造および触媒活性に関する研究を行い,次のような成果を得た. はじめに,テンプレート分子の除去過程がHZSM-5中の非常に強い酸点(h^+-ピーク)の生成にどのように影響するかを研究した.強い酸点濃度は雰囲気と昇温速度によって変わることがわかった.これは,テンプレート除去時にテンプレート分子の分解により発生するアンモニアと水分子の影響であると考えられる.この酸点は二つのAlからなるものであることを確認した.酸点濃度が高いほど,触媒活性が増大することを認めた. さらに,アンモニア水による処理によってもHZSM-5のh^+-ピークに帰属される酸点が増加するので,このようにして生成した強い酸点について調べた.この酸点は一つが骨格外Al,もう一つが骨格内のAlからなるものであり,オクタン分解に高い活性をもつ.これに対し,酸で処理した場合にもh^+-ピーク濃度が増大するがオクタン分解活性はむしろ低下し,骨格内Al一つ,またはこれに加えて,もう一つの骨格外Alからなる.このように,一見同じようなh^+-ピークがあらわれるが,調製条件により二種類の異なる酸点が得られることがわかった. NH_4YをスチーミングしてUSYを調製し,これをさらにEDTAで処理することによって,パラフィン分解に非常に高活性な触媒が調製できる.USYをEDTA処理し最終的に得られた高活性触媒には,強度の強いBronsted酸点が存在しており,Lewis酸点は著しく抑制されていることがわかった.βゼオライトに見られる強い酸点上には,骨格外のAlと隣接するSiOHの影響により,アンモニアが強く吸着していることがわかった.
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