研究課題/領域番号 |
13460148
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用分子細胞生物学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
内田 隆史 東北大学, 学際科学国際高等研究センター, 助教授 (80312239)
|
研究分担者 |
福本 学 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (60156809)
内田 千代子 茨城大学, 保健管理センター, 助教授 (80312776)
藤森 文啓 東京理科大学, 基礎工学部, 助手 (50318226)
竹林 勇二 東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (70321982)
八木 淳二 東京女子医科大学, 講師 (70182300)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
12,700千円 (直接経費: 12,700千円)
2003年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2002年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
2001年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
|
キーワード | Pin1 / 遺伝子欠損マウス / 癌 / 神経変性疾患 / p53 / Tau / myc / Par14 / アルツハイマー病 / 神経原繊維変化 / がん遺伝子 / ノックアウトマウス / インヒビター / リン酸化 / 細胞周期 / アポトーシス / フォールディング / ペプチジルプロリルイソメラーゼ / cyclinD / 酵母 |
研究概要 |
我々はPin1遺伝子欠損マウスを作製しPin1の生物学的な機能を明らかにしてきた。(1)Pin1は生存に必須であると報告されていたが、Pin1-/-マウスが生存することで、この報告が間違いであることを証明した。Pin1-/-マウスの胎児線維芽細胞(MEF)でPar14の発現量が増加していることからPar14がPin1の機能的な重複分子である可能性を示した。(2)Pin1-/-MEFを用いた一連の研究によって、Pin1が、G2/MだけでなくてGO期からの脱出や、G1/Sの進行にも関わる事を示した。(3)Pin1-/-マウスの表現型を解析した結果、1)個体が小さい、2)網膜が薄くなる異常が生じる、3)妊娠したメスマウスの乳腺の形成が貧弱になることなどを発見し、Pin1がCyclinD1の発現レベルを制御していることを示した。Pin1が口腔癌で正常組織に比べて高レベルであることを示した。(4)精子形成の欠陥が見られた。特に、129SVマウスをB6マウスとバッククロスして作成したB6のPin1-/-マウスでは精子だけでなくて卵子形成にも欠陥が起こり、雌雄ともに不妊になる表現型も発見された。(5)Pin1-/-マウスMEFに遺伝子損傷を与えても、細胞増殖(細胞周期)が停止したり、細胞死が起こったりしないことから、Pin1がp53の機能を調節していることを発見した。(6)Pin1-/-マウスの脳に変性した過剰リン酸化tauが多く存在して、神経原線維変化を起こすことを発見し、Pin1が神経変性疾患に関係することを示した。以上の成果はNatureの3報告とNature Cell Biologyの1報をはじめとして、PNAS, JBC, Chem Biol, JMBなど多数の一流誌に発表することができた。
|