研究課題/領域番号 |
13555267
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
航空宇宙工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
高橋 厚史 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (10243924)
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研究分担者 |
浅野 種正 九州工業大学, マイクロ化総合技術センター, 教授 (50126306)
八坂 哲雄 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (80261238)
永山 邦仁 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (20040446)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
13,800千円 (直接経費: 13,800千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2001年度: 10,300千円 (直接経費: 10,300千円)
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キーワード | マイクロマシン / マイクロチャンネル / 過酸化水素水 / 多孔質 / 白金触媒 / 推力測定 / 気液相変化 / マイクロヒータ / マイクロタンクアレイ / マイクロヒーター |
研究概要 |
重量1kg以下の航空宇宙機の位置および姿勢を制御するために、自由度の大きな液体燃料を採用することを前提条件として、限られた電力量と数十グラムオーダーの重量制限のもとでマイクロスラスターの開発を行った。具体的には、高濃度過酸化水素水を角いたモノプロペラント方式とし、タンクアレイやピエゾポンプなど燃料供給系の試作実験とともに、特に、MEMS技術に適合した白金触媒やマイクロヒーターを新たに開発しながら、各要素性能と微小空間での熱流体力学的現象との関係について探求した。シリコンとガラスを用いた深さ20ミクロン程度のマイクロチャンネル中での液体から気体への変化は表面効果の卓越により、濡れ性に大きく依存した流動様式であることを数値解析手法も併用しながら実験的に明らかにし、その濡れ性を制御するための多孔質への表面改質技術も新たに提案し確立した。また、その多孔質表面は触媒の担持体としても有効であることがわかった。スラスターとしての性能は、ヒーターからのエネルギー供給とともに触媒のミクロな形状に強く依存するとがわかった。直径2ミクロン深さ5ミクロン程度の密な多孔質構造の上に湿式で施した白金堆積は単なる白金薄膜蒸着に比べ性能が大きく向上することもわかった。当該研究期間においては過酸化水素水の濃度が60%までしか試験できていないために、得られた比推力は未だ不十分であるものの、製作法と物理現象の理解がともに大きく進展したものと結論できる。
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