配分額 *注記 |
9,400千円 (直接経費: 9,400千円)
2004年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2003年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
|
研究概要 |
本研究の目的は、病院に蓄積されている医療検査データより感染症発生規則の発見手法を確立し,院内感染症予防のための支援システムを構築することである。本研究では,具体的には次の課題について取り組んだ。 1.院内感染発生予測のための規則発見, 2.Web対応院内感染予防支援システム, 前者は,データマイニング手法を用いた「原因Xの下でYが成り立つ(X⇒Y)」という感染症発生規則を,決定木を構築する方法と相関規則抽出アルゴリズムの2手法を用いて抽出した。特に,院内感染で深刻な問題となっているMRSA(メチシリン黄色ブドウ球菌)の発生予測に関する相関規則の抽出を行った。さらに,治療と院内感染などの関係を知るためには,投薬による耐性菌への変化といった医療データ特有の時系列データとしての分析を行うことが重要である。そのため,時系列データマイニングについての研究も合わせて行った。データとしては,1994年から1999年までの提供戴いた病院の検査データ(8MB)を用いた。得られた結果は,医療関係者に検討して貰い,大半は予測可能なものであるが興味深いものが含まれているとの評価を得た。 後者については,データウェアハウス的な観点から,医療従事者のための院内感染症予測支援システムの開発を行った。システムは,ネットワーク環境で使用可能なようにJava言語を用いてサーバー・クライアント方式で構築した。開発システムは規則発見ツールと検証ツールを備えている。規則発見ツールはSQLでの規則抽出が可能である。検証ツールは,相関規則を指定したときその規則に有意性があるかどうかなどの判定が行える。また,注目する項目の統計的な結果や経時変化を視覚的に表示する機能を備えており(統計処理,経時変化)医療従事者がいろいろな角度から状況を分析することができる。
|