• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

南部アフリカ人種関係史における「混血」と「クレオール」

研究課題

研究課題/領域番号 13610445
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 西洋史
研究機関東京外国語大学

研究代表者

永原 陽子  東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 助教授 (90172551)

研究期間 (年度) 2001 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2003年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2001年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード南部アフリカ / 混血 / クレオール / 奴隷制 / 先住民 / グリクワ / オルラム / レホボス / 人種 / カラード / アフリカーナー / クレオール語 / 奴隷 / 入植者 / 植民者 / ブール人(アフリカーナー) / オランダ東インド会社 / トレック・ブール / ブール人・アフリカーナー
研究概要

本研究では、南部アフリカにおいて今日なお社会の諸側面を深く規定している「人種」の観念をその形成史にさかのぼって考察するために、通常「人種」の交差するところに生じると考えられている「混血」と「クレオール」という現象に注目して分析をおこなった。
南部アフリカにおけるクレオール現象の起源は、17世紀半ばにオランダ東インド会社(VOC)がケープに定住したことに求められるが、そのさい、植民者と先住民との二項的な対面関係のみならず、VOCがアジアから導入した奴隷を含む複雑で多層的な関係としてクレオール化が進行した点に特徴がある。しかも、その様相は、ケープ中心部、近郊農場地帯、しかし、19世紀に入りイギリス植民地統治が始まると、新旧の植民者間の競合関係の中で、それまでいわば「自然的に」進行していたクレオール化の過程を整序し、「混血」者を含む住民集団を「人種」化し、「白人」を自認する者が「アフリカーナー」になろうとし、それ以外の者を「カラード」として排除する動きが生じた。そのような動きは19世紀末から20世紀初頭には、社会全体を包み込む隔離の制度に帰結する。
本研究では、ケープ中心部のほかに、ケープ周縁部のグリクワ、ナミビア南部のオルラム、レホボスなどの「混血」集団、およびナミビア中南部の先住民の「混血」をめぐる規制を検討し、実体としてのクレオール化とそれを排除する権力構造を具体的に分析した。そのさい、クレオール化そのものも、またそれに対する規制も、きわめてジェンダー化された過程であったことを明らかにした。

報告書

(4件)
  • 2003 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (37件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (37件)

  • [文献書誌] 永原陽子: "南アフリカのアフリカーナー"史学雑誌. 110-8. 100-107 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 永原陽子: "人種差別反対ダーバン会議"アジア・アフリカ・ラテンアメリカ. 503. (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 永原陽子: "「真実と和解」から「真実と正義」へ"ワールド・トレンド. 82. 20-23 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 永原陽子: "「新しい歴史教科書」を模索する南アフリカ"歴史評論. 632. 57-60 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 永原陽子: "アフリカの人々の暮らし-伝統と女性から考える"歴史地理教育. 658. 24-27 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 永原陽子: "<「女子割礼」/FGM>問題の歴史的考察のために-南部アフリカの女子イニシエーションをめぐる最近の研究から"地域研究. 6-1(印刷中).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 平野克己(編): "アフリカ比較研究-諸学の挑戦"アジア経済研究所. 339 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 内海愛子, 高橋哲哉(編): "戦犯裁判と性暴力"緑風出版. 332 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 歴史学研究会(編): "歴史における「修正主義」"青木書店. 291 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 比較史比較歴史教育研究会(編): "帝国主義時代と現在-東アジアの対話"未来社. 391 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] パトリシア・ヘイズ: "エフンドゥーラと歴史-植民地化以前および植民地体制下の北部ナミビアにおける女性のイニシエーション"国立民族学博物館地域研究企画交流センター. 31 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 内海愛子, 山脇啓造(編): "歴史の壁を超えて"法律文化社(印刷中).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Yoko Nagahara: "The Afrikaners of South Africa"Shigaku-Zasshi. 110-8. 100-107 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Yoko Nagahara: "The Anti-Racism Conference in Durban"Asia, Africa, Latin America. 503. (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Yoko Nagahara: "From 'Truth and Reconciliation' to 'Truth and Justice'"World Trend. 82. 20-23 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Yoko Nagahara: "Search for a 'New History Schoolbook' in South Africa"Rekishi-Hyoron. 632. 57-60 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Yoko Nagahara: "The People's Life in Africa"Rekishi-Chiri-Kyoiku. 658. 24-27

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Yoko Nagahara: "For the historical research of 'Female Circumcision/FGM' From the recent historiography in Southern Africa"Chiiki-Kenkyu. 6-1(in press).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Yoko Nagahara: "World History, African History and Comparative History"(K.Hirano (ed.)), Comparative Studies of Africa (Institute for Developing Economies). 243-268 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Yoko Nagahara: "The Truth and Reconciliation Commission and South African Women"(A.Utsumi/T.Takahashi(eds.)), War Tribunal and Sexual Violence (Ryokufu-Shuppan). 237-257 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Yoko Nagahara: "Apartheid as a History"(Rekishigaku-Kenkyukai(ed.)), 'Revisionism' in History (Aoki-Shoten). 239-266 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Yoko Nagahara: "Whom does the Kasikili Island belong?"(Hikakushi-Hikakurekishikyoiku-Kenkyukai (ed.)), Imperialism and Us (Miraisha). 43-55 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Patricia Hayes: "Efundula and History: Female Initiation in Precolonial and Colonial Northern Namibia, translated by Yoko Nagahara"JCAS Occasional Paper. 31 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Yoko Nagahara: "Reconciliation and Justic & Beyond the Truth and Reconciliation Commission in South Africa"(A.Utsumi/K.Yamawaki(eds.)), Beyond the Wall of the History (Horitsu-Bunkasha). (in press).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2003 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 永原陽子: "南アフリカのアフリカーナー"史学雑誌. 110-8. 100-107 (2001)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 永原陽子: "「真実と和解」から「真実と正義」へ"ワールド・トレンド. 82. 20-23 (2002)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 永原陽子: "「新しい歴史教科書」を模索する南アフリカ"歴史評論. 632. 57-60 (2002)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 永原陽子: "アフリカの人々の暮らし"歴史地理教育. 658. 24-27 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 永原陽子: "「女子割礼」・FGM問題の歴史的考察のために"地域研究論集. 6-1. 137-159 (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 永原陽子ほか: "帝国主義時代と現代"未来社. 391 (2002)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 永原陽子ほか: "歴史の壁をこえて"法律文化社(印刷中). (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 永原陽子: "カシキリ島は誰のものか-植民地分割と現代のアフリカ国家"比較史比較歴史教育研究会(編)『帝国主義時代と現代』(未来社). 43-55 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 永原陽子: "人種差別反対ダーバン会議"アジア・アフリカ・ラテンアメリカ. 503. (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 永原陽子: "「真実と和解」から「真実と正義」へ"ワールド・トレンド. 82. 20-23 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 永原陽子: "「新しい歴史教科書」を模索する南アフリカ"歴史評論. 632. 57-60 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 永原陽子: "21世紀をアフリカから展望する"房総史学. 41. 6-27 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 永原陽子: "南アフリカのアフリカーナー(ブール人)"史学雑誌. 110-8. 100-107 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

URL: 

公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi