平成13年度は、奄美諸島の沖永良部島と沖縄本島各地で実地調査を行った。第1回平成13年8月3-7日沖永良部島、第2回8月8-20日・第3回12月6-11日・第4回14年3月14-17日沖縄本島各地。奄美諸島では、沖永良部島で世之主と称される人物の伝説を調査した。沖縄本島各地では、英雄伝説の中核をなす琉球国歴代王統の始祖たちに関する伝説を以下の通り実地調査した。舜天王統…運天(今帰仁村)、和解森(糸満市)、南山城(糸満市)、牧港(浦添市)、大里城(大里村)、辺土(国頭村)で調査。英祖王統…伊祖の高御墓(浦添市)、伊祖城(浦添市)で調査。察度王統…森川(宜野湾市)、謝名西森御嶽(宜野湾市)、黄金宮(宜野湾市)、我如古城(宜野湾市)、浦添城(浦添市)で調査。第二尚氏王統…宜名真・奥間(国頭村)で調査。 平成14年度は、奄美諸島・沖縄諸島・八重山諸島で実地調査を行った。第1回平成14年8月1-7日沖縄県の久米島、第2回8月8-20日沖縄県八重山諸島の石垣島と波照間島、第3回12月12-16日鹿児島県の奄美大島と加計呂麻島、第4回15年3月9-11日沖縄本島の佐敷町。奄美諸島では、第一次大島討伐の与湾大親五郎とこの糟中城、第二次大島討伐の名柄大親八丸などに関する伝説を奄美大島と加計呂麻島で調査。沖縄諸島では、久米島の具志川按司、堂の比屋、チンベーなどに関する伝説を調査。沖縄本島の佐敷町では、第一尚氏の佐銘川大主、尚思紹、尚巴志などに関する伝説を調査。八重山諸島では、オヤケアカハチ、平久保加那按司、仲間満慶山英極、長田大主、明宇底獅子嘉殿などに関する伝説を石垣島と波照間島で調査。さらに、各地図書館で関連資料を調査研究し、複数の論文を発表した。
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