研究課題/領域番号 |
13640409
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理学一般
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研究機関 | 岐阜経済大学 |
研究代表者 |
中山 章宏 岐阜経済大学, 経営学部, 助教授 (60212106)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 交通流 / 歩行者流 / 集団運動 / 生物群集 / 非線形力学 / シミュレーション / 相転移 / 渋滞 |
研究概要 |
本研究の目的は、最適速度模型を2次元に拡張し、その振舞を理論的及び数値解析的に調べることである。それにより、粉体流や歩行者流、あるいは生物集団など交通流と類似の系との関係や、それらの振舞がより明確に解明できると考えられる。 第一年度では、まず1次元模型を多変数型に拡張した模型の性質を調べた。その結果、これらの模型の性質は全て1次元最適速度模型の枠内で理解できることを確認した。 最適速度模型を単純に2次元へ拡張した模型は、密度(自動車、歩行者など)が低い場合にはうまく適用でき、秩序相とそうでない相(渋滞相)が存在する。また、歩行者を想定した異種混合流や対向流では自発的な流れの分離も再現できることも示された。 この他に、高速道路の交通流データの解析も同時に行なった。 研究の第二年度では、高密度の場合に不自然な振舞をする2次元最適速度模型を修正し、全ての密度において適用可能な模型を構築した。この年度では、歩行者流の振舞を調べるために、市民マラソンでの走行者の運動の観測を行ない、レーン形成や密度揺らぎの存在を確認した。これらは2次元最適速度模型で得られる結果と矛盾していない。また、秩序相での運動について解析的な議論を行ない、安定条件を決めることができた。 さらに、2次元最適速度模型に修正を加え、生物群集の運動、特に群れの形成に対して適用した。その結果、一様な状態から出発しても自発的に群れが形成され、これについても最適速度模型によっても説明できることがわかった。 また、近年話題となった道路交通における同調流についても研究を行ない、1次元最適速度模型の枠内で説明可能であることを示した。
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