研究課題/領域番号 |
13670270
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
河村 伊久雄 京都大学, 医学研究科, 助手 (20214695)
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研究分担者 |
光山 正雄 京都大学, 医学研究科, 教授 (10117260)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | Mycobacterium bovis BCG / Mycobacterium tuberculosis / IL-12 / IFN-γ / Toll-like receptor 2 / NF-κB / マクロファージ / Toll-like receptor / IL-18 / Toll様レセプター / CD14 |
研究概要 |
1.Th1型サイトカイン産生誘導因子の解析 BCG生菌でマウス正常脾細胞を刺激した場合にはNK細胞よりIFN-γ産生が誘導される。このIFN-γ産生は抗IL-12抗体および抗IL-18抗体で抑制されたことから、BCGはマクロファージを活性化し、その結果産生されたIL-12およびIL-18がNK細胞からのIFN-γ産生を誘導したことがわかった。BCGおよび結核菌細胞壁には強いアジュバント活性があるが、BCG死菌刺激ではIFN-γ産生が誘導されないことから、BCG生菌で誘導されるTh1型サイトカイン産生は菌体構成成分に対して誘導された反応ではなく、生菌特有な因子が関与するものと考えられた。その因子について解析を進めた結果、BCG生菌培養1日目の上清中にIL-12p40産生を誘導する活性が存在することが明らかとなった。この活性はproteinase K処理により抑制されたが、コントロールレベルまでは低下しなかったことから、BCG培養上清中にはIL-12p40産生誘導能を有するタンパク性および非タンパク性因子が存在することが示された。 結核菌M.tuberculosis H37Rv早期培養上清中にもBCGの場合と同様にproteinase K感受性および抵抗性のIL-12p40産生誘導因子の存在が認められた。また、この活性は分子量10-50kDaおよび90-100kDaの画分に存在することが示された。 2.IL-12産生誘導機構 IL-12p40の発現に必須な転写因子であるNF-κBの活性化を指標にしたレポーターアッセイにより、IL-12産生誘導のメカニズムを解析した。その結果、BCGおよび結核菌培養上清はToll-like receptor 2(TLR2)を発現したHEK293細胞のNF-κBを活性化したが、TLR4を発現した細胞のNF-κBの活性化は誘導しなかった。この結果はこれら因子によるサイトカイン産生誘導が、いずれもTLR2を介することを示しており、このinteractionが結核に対する防御免疫の誘導に重要であることが示唆された。
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