研究課題/領域番号 |
13671375
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
乾 清重 山形大学, 医学部, 講師 (70250941)
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研究分担者 |
島崎 靖久 山形大学, 医学部, 教授 (60116043)
渡辺 隆夫 山形大学, 医学部, 助教授 (60138922)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 横隔膜ヘルニア / KGF / 細胞移植 / 組織再生 |
研究概要 |
ウイルスベクターを用いずに術後急性期から慢性期を通して肺組織修復が可能な治療法開発を目的とし、KGF遺伝子導入培養型肺胞上皮細胞を用いて実験を行った。 1.培養II型肺胞上皮細胞へのKGF遺伝子導入 LacZを有するプラスミドにKGF, HGF遺伝子を組み込みLipofection法で培養ラットII型肺胞上皮細胞へ遺伝子導入を行った。In vitroにおける遺伝子導入効率は、約10-20%であった。またSDS-PAGEにて培養細胞からの導入遺伝子由来蛋白質の分泌を確認した。 2.遺伝子導入細胞の肺内分布確認 1x10^6個の遺伝子導入処理細胞を緩衝液に浮遊させ、末梢静脈より注入し肺へ移植した。X-Gal染色にて、移植後の遺伝子導入細胞の分布状況、経時的増殖状況を検討した。部分的に細胞が塊状となって存在するところが確認され、移植後に経時的に移植細胞が増殖した可能性も考えられた。 3.研究の意義 末梢静脈からの細胞浮遊液注入により、細胞が生着し、局所での目的蛋白質の分泌が得られることは、肺組織修復を促進する上において、非常に有用な治療手段となりうることが確認できた。従来肺組織への遺伝子導入法は肺組織への直接的DNA注入もしくは経気道的投与が中心に用いられてきており、肺損傷を来さず、また気道への刺激物質の注入を行わずに遺伝子導入とほぼ同様の効果が得られる点において、新しい概念の有用治療法と考えられる。今後はバルーン付きカテーテルなどを用いて、左右の肺を別々に選択的に投与する方法の開発が必要になると考えられる。
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