研究課題/領域番号 |
13671470
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
西岡 宏 東京医科大学, 医学部, 講師 (60218120)
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研究分担者 |
佐野 哲郎 東京医科大学, 医学部, 助手 (20322464)
原岡 襄 東京医科大学, 医学部, 教授 (40090641)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 下垂体 / 下垂体腺腫 / ミトコンドリア / 老化 / 放射線照射 |
研究概要 |
近年、細胞内の酸素代謝、エネルギー産主の要であるミトコンドリアの代謝障害が老化や種々の変性疾患の成因に大きく関与していることが知られようになってきた。内分泌組織の一つである下垂体は細胞内代謝が盛んでありミトコンドリアの活性も高い。下垂体前葉細胞の加齢や腫瘍化に伴う内分泌活性の低下とミトコンドリアの変化について検索した。その結果、(1)ミトコンドリアは活発な酸素代謝を反映して、スーパーオキシドジスムターゼ(以下SOD)に代表される酸化的ストレス(活性酸素種)からの防御機構を豊富に有している、(2)ミトコンドリアに局在するMnSOD(SOD2)は酸化的ストレスにより著名に誘導される(発現が増加する)、(3)SODあるいはミトコンドリアにおける呼吸系酵素の基礎活性は加齢による変化をうけにくい(4)正常・腺腫ともに加齢によりオンコサイトと呼ばれるミトコンドリア数の異常に増加した細胞が増加する、本細胞の出現は内分泌活性の低下をもたらす、(5)オンコサイト化の病態は加齢と関係したミトコンドリア代謝障害の一型:すなわち連鎖的呼吸反応は低下しているが、一部の酵素活性の見かけ上の亢進、機能低下に対するミトコンドリア数の代償性増加と考えられる(6)放射線照射(および加齢)などによる酸化的ストレスは種々の程度の共通したミトコンドリア代謝障害(病態はオンコサイトと同一)をきたし、内分泌活性の低下に関与する、(7)酸化的ストレスはミトコンドリアDNAの障害(欠失)をきたすが、その障害とミトコンドリア機能の低下に直接の関係はみられにくい、などの結論が得られた。
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