研究課題/領域番号 |
13680097
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人文地理学
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研究機関 | 国立民族学博物館 |
研究代表者 |
池谷 和信 国立民族学博物館, 民族社会研究部, 助教授 (10211723)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 遊牧民 / チュクチ / ソマリ / トナカイ牧畜 / ラクダ牧畜 / 都市計画 / 干魃 / 都市移住 / 都市 / 社会変化 |
研究概要 |
本研究では、北アジアのロシアにおけるトナカイ遊牧民・チュクチと北東アフリカのケニアにおけるラクダ遊牧民・ソマリを事例にして、各々の都市への移住過程とその要因、および遊牧民の社会変化を明らかにし、それと同時に両者を比較することを通して、遊牧民の都市への移住に関する一般的特質を抽出することを目的とした。 その結果、以下のことが明らかになった。 1)都市移住の過程 村やキャンプにおいて、すべての人が移住するのではなく、拡大家族のなかで一部の人が移住する段階がみられる。 その結果、都市移住者と村やキャンプ従事者との間で社会的ネットワークが形成されることになる。 2)移住の要因 環境変動や国家政策の影響を受けて、牧畜経済の自立ができなくなり、都市への移住を余儀なくされている。 チュクチでは、農場経営の破綻やトナカイの経済的価値の低さ、ソマリでは家畜を死亡させる干魃、就業従事への機会の容易さなどが挙げられる。 3)移住に関する一般性 チュクチとソマリの両者とも、遊牧民社会と都市との社会経済的関係を維持するうえで重要な問題を提起している。チュクチでは国家の関与する移住であることが多いが、ソマリでは民衆自らがすすめる移住であるのが一般的である。
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