研究概要 |
教科「情報」は,高等学校に新設されたもので,平成15年度より学年進行で実施される。本研究の目的は,インターネットやWeb技術を活用した,いわゆるe-LearningやWBL (Web Based Learning)に代表される新しい教育環境に対応した授業支援モデル(ネットワーク環境を利用した授業支援モデル)を構築するとともに,デジタルコンテンツを開発して,ネットワークを積極的に利用した新しい形式の授業を実施するための支援を行い,その有効性を明らかにすることにある。 本研究の成果は,(1)教科「情報」の内容分析に関するもの,(2)ネットワークを利用した授業支援モデルに関するもの,(3)デジタルコンテンツの開発に関するものに大別される。 (1)については,主に初年度に行われたもので,教科「情報」における各科目の「情報A」,「情報B」,「情報C」について各種の資料を収集し,それらの内容を分析して各科目の特徴を明らかにした。 (2)については,初年度において,既に試験的に開発されたデジタルコンテンツを対象にして,これらを利用した授業支援のあり方について検討するとともに,教科「情報」の特徴に即した授業支援のモデルの構築を行い,第2年度(最終年度)では,特にネットワークを利用したモデルへと発展させ,e-Learning/WBLを考慮したデジタルコンテンツを活用できる授業支援モデルを提案した。 (3)については,初年度に,教科「情報」のコンテンツとして有効な情報を収集しデジタル化を行って,デジタルコンテンツ開発の準備とするとともに,デジタルコンテンツの試作を行った。第2年度においては,デジタルメディアを利用した授業設計を行い,教科「情報」のコンテンツとして有効な情報をさらに収集するとともに,デジタル化を行い,ネットワーク利用を前提にした教育用デジタルコンテンツを開発し,ネットワーク上のWebに試験的に掲載し,学習者の利用(WBL)を前提とした教育用デジタルコンテンツを開発し,評価を行った。
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