研究課題/領域番号 |
13680918
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験動物学
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
松田 潤一郎 国立感染症研究所, 獣医科学部, 室長 (60181731)
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研究分担者 |
滝本 一広 国立感染症研究所, 動物管理室, 研究員 (70280766)
鈴木 治 国立感染症研究所, 獣医科学部, 主任研究官 (70235935)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | β-ガラクトシドーシス / ガングリオシドーシス / β-ガラクトシダーゼ / リソゾーム病 / 疾患モデル / トランスジェニックマウス / ノックアウトマウス / 糖鎖遺伝子 |
研究概要 |
GM1ガングリオシドーシスは、リソゾーム性β-ガラクトシダーゼ(β-Gal)遺伝子の変異による神経遺伝病である。私たちはすでに重症型モデルとしてβ-Galノックアウト(KO)マウスを作成している。本研究では、よりヒトの病気に近いモデルとして、多様な臨床型に対応するモデルマウスやガングリオシド合成能を高めることで蓄積が早期に起こり発症が早くなるような病態モデルを作製し、治療法開発に有用な疾患モデル動物の開発を行うことを目的とした。その結果、次の研究成果を得た。 1.幼児型、成人型に対応したヒト変異β-Galトランスジーンをβ-GalKOマウスの遣伝的背景に導入し、各2ラインおよび3ラインを作出した。幼児型ヒト変異β-Gal発現マウス(TG/KO、BK48)の詳細な病態解析を行ったところ、発症がKOマウスに比べ約5か月程度遅く、大脳GM1の蓄積が比較的少ない発症遅延型モデルであることが判明した。 2.本症の中枢神経病変の治療法開発を目的として、上記ヒトGM1ガングリオシドーシス幼児型ヒト変異β-Gal発現マウス(TG/KO、BK48)に、chemical chaperone治療薬として新しく合成した低分子化合物を投与したところ、脳を含む多くの臓器でβ-Gal活性の顕著な増加が認められ、本化合物は中枢神経系をターゲットとした新たな治療薬として期待されるとともに、本モデルマウスが治療薬の検定系として有効であることが示された。 3.GM1/GA1合成酵素Tgマウスを4ライン作出したところ、3ラインで、もとのC57BL/6マウスの肝臓では存在しないはずのGM1が合成されていることが確認された。現在、脳でのGM1合成が増大しているか検索中である。また、Tgマウスとβ-GalKOマウスとの交配を行っており、GM1ガングリオシドーシスの早期発症型モデルマウスとなることが期待される。
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