• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

体節形成におけるNotchシグナリング遺伝子の相互作用の発生遺伝学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 13780597
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 発生生物学
研究機関国立医薬品食品衛生研究所

研究代表者

高橋 雄  国立医薬品食品衛生研究所, 毒性部・第4室, 主任研究官 (60321858)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードマウス / 分子遺伝学 / 形態形成 / Notch / 体節形成
研究概要

Dll1とDll3によるNotchシグナリングに対して、Psen1がどのように関与するのかを明らかにするため、Dll1とDll3各々のノックアウトマウスとPsen1ノックアウトマウスを交配し、ダブルノックアウトマウスの表現型を解析した。まず後半部のマーカー遺伝子Uncx4.1の発現は、Dll1ノックアウトマウスでもPsen1ノックアウトマウスでも失われており、Dll1/Psen1ダブルノックアウトマウスでも同様であることから、Uncx4.1の発現はPsen1依存的なDll1-Notchシグナリングにより誘導されると予想された。しかし、前半部のマーカー遺伝子Cer1の発現は、Dll1ノックアウトマウスでは失われるのに対してPsen1ノックアウトマウスでは拡がっていた。この拡がった発現はDll1/Psen1ダブルノックアウトマウスでは失われることから、Psen1非依存的なDll1-Notchシグナリングにより誘導されると考えられる。これらの前半部のマーカー遺伝子の発現は、Mesp2の発現を反映していると考えられた。次にDll3によるNotchシグナリングに対するPsen1の関与を検討した。Mesp2及びその下流にある前半部のマーカー遺伝子Cer1,EphA4の発現はDll3欠損マウス、Psen1ノックアウトマウス、Dll3/Psen1ダブルノックアウトマウスの3者で中程度に低下し、ほぼ同じレベルであった。このことからMesp2の発現には、Dll3とPsen1が共通に関与する経路が関わっていると思われた。
一方、後半部のマーカー遺伝子Dll1,Uncx4.1の発現パターン、及び脊椎骨の形態については異なった関係が見い出された。Psen1ノックアウトマウスではDll1,Uncx4.1のストライプ状の発現が完全に失われ、神経弓の椎弓根が欠損している。Dll3欠損マウスでは、Dll1,Uncx4.1の発現は無秩序な斑紋状のパターンをなし、椎弓根の位置に不規則な骨要素が観察される。Dll3/Psen1ダブルノックアウトマウスでは、Dll3欠損マウスよりも低いレベルのかすかな斑紋状のUncx4.1の発現パターンが観察された。さらに、Dll3欠損マウスよりも少ない不規則な骨要素が観察された。このことから、Dll3/Psen1ダブルノックアウトマウスはDll3欠損マウスとPsen1ノックアウトマウスの中間的な形質をもち、いずれとも異なることがわかった。従って、Dll3はPsen1と独立にDll1,Uncx4.1の発現を抑制することができ、またPsen1依存的なDll1-NotchシグナリングはDll3と独立にDll1,Uncx4.1の発現を誘導すると考えられる。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Nomura-Kitabayashi et al.: "Hypomorphic Mesp allele distinguishes establishment of rostrocaudal polarity and segment border formation in somitogenesis"Development. 129. 2473-2481 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Nomura-Kitabayashi et al.: "Hypomorphic Mesp allele distinguishes establishment of rostrocaudal polarity and segment border formation in somitogenesis"Development. (in press). (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

URL: 

公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi