研究課題/領域番号 |
14050050
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 首都大学東京 (2006) 名古屋大学 (2002-2005) |
研究代表者 |
高木 克彦 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 客員教授 (60023264)
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研究分担者 |
関 隆広 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40163084)
福嶋 喜章 (福嶋 義章 / 福島 喜章) 豊田中央研究所, 第2特別研究室, 室長 (80309004)
笹井 亮 名古屋大学, エコトピア研究所, 助手 (60314051)
由井 樹人 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (50362281)
木村 真 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (30144124)
志知 哲也 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90293654)
菊田 浩一 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00214742)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
84,400千円 (直接経費: 84,400千円)
2006年度: 10,200千円 (直接経費: 10,200千円)
2005年度: 10,200千円 (直接経費: 10,200千円)
2004年度: 10,600千円 (直接経費: 10,600千円)
2003年度: 24,600千円 (直接経費: 24,600千円)
2002年度: 28,800千円 (直接経費: 28,800千円)
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キーワード | メソポーラスシリカ(MPS) / チタニアナノシート(TNS) / (MPS / TNS / シリカガラス)複合膜 / 光電流 / 光誘発電荷分離 / 色素増感電荷分離膜系 / メソポーラスシリカ / チタニアナノシート / 無機・無機異種界面 / 紫外光電子移動 / 長寿命電荷分離状態 / ビオロゲン / テトラメチルピリジニウムポルフィリン / 光電流の電気化学測定 / 分子集合体 / 自己組織膜 / 複合材料 / 超分子構造体 / 透明薄膜 / 光誘起電子移動 / 界面電子移動 / 長寿命電荷分離 / 自己組織化膜 / 薄膜 / 電化分離 / 積層化複合体膜 / MCM-MPS細孔内 / 電荷分離 / MV^<2+>還元体 / ニオブ酸カリウム / インターカレーション / ポルフィリン-ビオロゲン交互複合体 / 可視光駆動光化学電荷分離 / 積層複合体 / 交互吸着 |
研究概要 |
昨年までの検討で、メソポーラスシリカ(MPS)とチタニアナノシート(TNS)とのFTO電極上に順次積層した複合膜(MPS/TNS/FTO)は、それらの中に別々に取り込まれた有機色素(TMPyP)と電子受容体(MV2+)は、 TNSの紫外光励起により、MPSとTNS界面を介して電荷分離が起こることをTMPyP1電子酸化体とMV2+の1電子還元体が同時に生成することからMPS中のTMPyPが界面を通過して、光励起TNSの価電帯に1電子を流すことを示している。本年度の研究成果は、この異種界面を介する光電流観測を行ったので報告する。 従来通りの(MPS/TNS/シリカガラス)複合膜と同様に、F T O電極上に作成した(MPS/TNS/FTO)複合膜は、Pt対極、Ag/AgCl作用電極とともにCH3CN溶液中で紫外光照射すると、FTO電極に-0.4Vのバイアス電圧を印加することにより、カソード電流を観察した。また、電子受容体としてMV2+の代わりにFTO電極を用い、積層順をこれまでと逆にした(TNS//MPS/FTO)複合膜を作成し、 MPS細孔内にTMPyPを組み込んだ複合膜をCH3CN溶液中で光電流測定を行うと、+0.3Vのバイアス電圧を印加した場合、約0.1μAの光電流を観察した。この光電流の発生に伴い、MPS中のTMPyPは、その約60%が1電子酸化されたことをその分光学的分析により確認した。すなわち、これらの検討により、これまで無機複合界面を介してTNS光励起により発生した電流は、FTO電極に流れ込むことを初めて観察できた。また、これらの複合膜での光誘発電荷分離は、室温、大気下で、数時間以上安定に存在し、脱気下では、数日以上も安定保持されることも明らかにした。今後、適切な励起レドックス電位を持つ有機色素を組み合わせて、可視光照射による色素増感電荷分離膜系を開発したい。
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