配分額 *注記 |
96,590千円 (直接経費: 74,300千円、間接経費: 22,290千円)
2006年度: 13,650千円 (直接経費: 10,500千円、間接経費: 3,150千円)
2005年度: 14,950千円 (直接経費: 11,500千円、間接経費: 3,450千円)
2004年度: 25,610千円 (直接経費: 19,700千円、間接経費: 5,910千円)
2003年度: 24,440千円 (直接経費: 18,800千円、間接経費: 5,640千円)
2002年度: 17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
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研究概要 |
近年,最先端科学技術分野において必要不可欠なナノ・マイクロデバイスの合理的実現が重要な課題となっている.しかし,関連研究の多くは,半導体プロセスを用いた2次元加工を主体としており,加工範囲はμmレベルに留まっている.今後,高まると予測される難加工材料を加工要求として数10mmから数100mmの加工範囲に複雑3次元形状を創成しようとする超精密・微細加工の要求には対応できない. 本研究は,加工系における加工誤差要因の排除と最小化を可能とする新たな構造概念に基づく超精密・微細加工システムを実現することを目的として遂行された.一連の要素研究は,平成14年度に開始され,段階的に研究成果を得て,最終年度の平成18年度にそれら構成要素を総合し,所期の目的であるシステムを完成させた.なお,開発過程では,これまで研究代表者と研究分担者が独自に研究開発を進め技術蓄積を図ってきた超精密加工機,超精密テーブルシステム,超精密回転主軸に関する研究成果の展開に注力した.その結果,独自の機能および構造を具備した理想的な加工システムを実現することができた.ここで,開発対象とした具体的な加工システムの構成要素は以下のとおりである. (1)完全非接触XY平面ナノメートル位置決めテーブルシステム (2)重力補償機構を具備した鉛直方向ナノ位置決めテーブルシステム (3)エアータービン駆動超精密エアースピンドルシステム (4)供給空気の温度制御による構造体の熱変形抑制システム (5)超精密加工状態認識システム (6)アクティブ制振機能を具備した熱的・力学的安定化構造 それら総ての開発要素を加工システムに組み込むことにより,最終年度において運動性能のみならず熱的,力学的特性に優れた革新的な超精密・微細加工システムを実現することができた.最後に,実際に硬ぜい性材料を含む各種材料のナノ加工を行い,開発した加工システムの性能および有用性を評価した.その結果,所要の仕様を満足し,ナノ加工を行う上で十分な性能を有していることを確認した.
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