配分額 *注記 |
13,800千円 (直接経費: 13,800千円)
2004年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2003年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2002年度: 6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
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研究概要 |
本研究は,IPネットワークによる音声・ビデオ伝送を対象として行われ,その実績は5種類に大別できる. まず第1に,相互補完性研究のために,QoSマッピングによるユーザレベルQoS評価の従来研究を総括した. 第2は,ユーザレベルQoS研究の準備として,音声・ビデオ伝送のアプリケーションレベルQoS評価の研究である.DiffServのAFサービスを用いてWebアクセスと音声・ビデオ伝送サービスを実現する際のAFCP値やWFQスケジューラの影響,IEEE802.11eMAcプロトコルの影響などを定量的に調査した.更に,Bluetoothプロトコル階層間でのパケットセグメンテーションの不整合の影響も評価した. 第3は,ライブ音声・ビデオをマルチキャスト伝送する場合に,端末間同期品質に焦点を合わせたアプリケーションレベルQoSの評価研究である.3種類の端末間同期方式を対象として,インターネットの階層構造を反映したTiersモデルと無線アドホックネットワークにおいて,3方式を比較した. 第4の研究は,距離尺度となるQoSパラメータを用いたユーザレベルQoSを扱っている.最初に,心理学的測定法である一対比較法と比較判断の法則とを用いて,距離尺度となるユーザレベルQoSパラメータを算出する方法を提案した.次に,ライブ音声・ビデオ伝送においてエンドツーエンド遅延がユーザレベルQoSに及ぼす影響も評価した,更に,ユーザレベルQoSの連続時間評価も行った. 第5は,音声とビデオの相互補完性の研究である.カテゴリー判断の法則を用いて距離尺度のユーザレベルQoSパラメータを求めた.主成分分析と重回帰分析により,アプリケーションレベルQoSパラメータとのマッピング式を導出し,音声とビデオ間の相互補完性を定量的に議論できる枠組みを与えた.4種類のコンテンツを調べ,補完の度合いはコンテンツの種類に依存することを示した。
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