研究課題/領域番号 |
14350519
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
船舶工学
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
角 洋一 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 教授 (80107367)
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研究分担者 |
川村 恭己 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (50262407)
和田 大志 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (60359700)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
14,600千円 (直接経費: 14,600千円)
2004年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2003年度: 10,100千円 (直接経費: 10,100千円)
2002年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 腐食平板 / 表面形状 / 破断伸び / 引張り強さ / 相似則 / サンプルサイズ依存性 / 応力解析 / 構造健全性 / 強度試験 / 変形能試験 / 表面形状計測 / 任意表面形状加工 / CAD・CAM / 寸法効果 / 腐食形状再現加工 / ランダムプロセス / 不規則表面形状 / パワースペクトル / 形状数値生成 / 表面形状加工 / 摂動法 |
研究概要 |
腐食鋼板は破断時の伸び(変形能)が小さく吸収エネルギーの観点から,特に衝突・座礁時の鋼板の破断特性に関係して問題となる可能性があるが、これを定量的に予測する数値解析技術が現状では無い。このような状況を踏まえ、本研究では、不規則な腐食平板の表面形状を数値的に再現し、切削加工により同じ形状の表面を持つ試験片を製作する手法を確立するとともに、この種の引張り試験における寸法効果、標本寸法影響を実験的に解明した。腐食部にしばしば観察される疲労き裂は、腐食表面の凹凸による応力集中部に発生するので、表面凹凸による応力分布を算定について、表面の凹凸を平面からの摂動として扱う第1摂動法による計算法も開発した。 腐食材の破断特性に関しては、たとえ腐食材であっても、機械加工した平滑試験片を用いると、その強度や延性は素材のそれと一致することが知られている。一方、素材に比べ、腐食した凹凸面をそのままに残した試験片では、降伏強度はほぼ同一レベルにあるもののその後の強度、特に破断時の伸びが大幅に低下することが指摘されている。腐食材の変形能の低下は表面不整による幾何学的影響として理解すべきであるが、現状ではこの問題について定量的把握ができていない。そこで、本研究では、腐食ピットと同様なピットを機械加工し、破断時の諸特性を把握するとともに、寸法の異なる相似試験片についてその寸法依存性が小さいことを明らかにした。一方、腐食材の応力-ひずみ関係は試験片の大きさ(サンプルサイズ)に依存する。なぜなら、表面形状不整は確率分布しているので、大きな試験片ほど大きな腐食による凹部を含む確率が高いからである。そこで、本研究では、腐食平板の表面形状を精密に実測し、機械加工によりそれと同じ表面形状を持つ各種サンプルサイズの平板の引張試験を行うことにより、標本寸法の減少とともに強度・破断伸びが増加する寸法効果の存在を示した。
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