研究課題/領域番号 |
14380025
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人文地理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
金坂 清則 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (00092825)
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研究分担者 |
山田 誠 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (70086172)
新谷 英治 関西大学, 文学部, 教授 (20187561)
勝田 茂 大阪外国語大学, 外国語学部, 教授 (90252733)
坂本 勉 慶應義塾大学, 文学部, 教授 (90051854)
天野 太郎 同志社女子大学, 現代社会学部, 助教授 (70293933)
小方 登 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 助教授 (30160740)
秋山 元秀 滋賀大学, 教育学部, 教授 (00027559)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2003年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2002年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | イザベラ・バード / 大英帝国 / 旅行記 / 王立地理学協会 / アジア / グレート・ゲーム / 学際的研究 / ツイン・タイム・トラベル / 女性旅行家 / 王位地理学協会 / 植民地主義 |
研究概要 |
本研究では、19世紀の世界をリードした西欧の中でもとりわけ重要だった大英帝国の人々が行った旅や探険とその記録としての旅行記について、アジアに関するものに絞り、歴史地理学的観点を主軸に据えつつ、歴史学者や言語学者の参画も得て多面的に研究し、そのことを通して、未開拓のこの分野の研究の新たな地平を切り開く一歩にした。また、その成果を地理学のみならず歴史学や文学の世界にも提示して学問分野の枠組みを越えることの有効性を具体的に提示し、かつそれを一般社会にも還元することを試みた。 このため、I英国人旅行家の旅と旅行記に関する研究、II英国人の旅と旅行記に関するフィールドワーク的研究、III旅のルートの地図・衛星画像上での復原、IV19世紀のアジアを描く英国人の旅行記文献目録編纂という枠組みで研究を進めた。Iでは、このような研究の出発点となるテキストの翻訳に力点を置く研究と、それ以外の理論的研究に分け、前者については最も重要かつ代表的な作品と目されるJourneys in Persia and Kurdistanについてそれを行い、後者については、最重要人物であるイザベラ・バードやその他の人々の日本・ペルシャ・チベット・シベリアへの旅と旅行記を対象に研究した。 IIについては、イザベラ・バードの第IV期の作品であるJourneys in Persia and Kurdistanと、第V期の作品であるKorea & Her NeighboursおよびThe Yangtze Valley and Beyondを対象とし、このような研究が不可欠であり、旅行記の新しい読み方になることを明示した。またツイン・タイム・トラベル(Twin Time Travel)という新しい旅の形の重要性を提示し、社会的関心を惹起した。IIIでは縮尺10万分の1という従来例のない精度でバードの揚子江流域の旅のルートを復原すると共に、この種の研究に衛星画像の分析を生かすことができる可能性を西アジアについて示した。また今後の研究に必須の財産となる目録を編纂した(IV)。
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