研究課題/領域番号 |
14540579
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生態
|
研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
伊藤 文紀 香川大学, 農学部, 教授 (50260683)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | アリ / アルゼンチンアリ / 侵略生物 / 分布 / 侵入害虫 / 外来生物 / 生物多様性 / 種間競争 / 捕食 |
研究概要 |
アルゼンチンアリの瀬戸内海沿岸地域での分布状況、広島県廿日市市周辺での分布拡大の実態、アリ類をはじめとする在来他生物に及ぼす影響等を調査した。主な結果は以下のとおり。1.瀬戸内海沿岸の65都市でアルゼンチンアリの有無を調査し、8都市に分布していることが明らかになった。また、廿日市市周辺を除くと分布のスケールは小さく、日本への侵入は比較的近年であると考えられた。2.廿日市市周辺の都市公園など77か所で2000年から定期的にアリ相の調査を実施した。アルゼンチンアリの侵入公園は2000年の27か所から2005年秋には41か所に増加し、着実に分布が拡大していた。3.アルゼンチンアリ侵入公園では、在来アリの種多様性が有意に低下した。調査期間中にアルゼンチンアリが侵入した公園では、在来アリの種数が急激に減少した公園はごくわずかで、種多様性の低下には少なくとも数年は必要なようであった。4.アルゼンチンアリの影響は、在来種間で著しくことなっていた。クロヤマアリやトビイロシワアリをはじめとする大部分のアリは、アルゼンチンアリの侵入地での出現頻度が著しく低かったが、サクラアリやウメマツオオオアリでは未侵入地の出現頻度と差がなかった。5.捕食者に対する影響を明らかにするために、ニホンアマガエルの餌内容や餌選好性を調査した。アマガエルは多数のアリ類を捕食しており、餌として利用されていたアリの種多様性は、アルゼンチンアリ未侵入地に比べて侵入地で低かった。
|