研究課題/領域番号 |
14560128
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
林産学
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研究機関 | 北見工業大学 |
研究代表者 |
鈴木 勉 北見工業大学, 工学部, 教授 (20125389)
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研究分担者 |
山田 哲夫 北見工業大学, 工学部, 助教授 (40091558)
清水 祐一 苫小牧工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (80142694)
藤原 政司 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30229075)
高橋 行雄 北見工業大学, 工学部, 助教授 (60125391)
沖本 光宏 北見工業大学, 工学部, 助手 (00113704)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 木質系バイオマス / ニッケル触媒炭化 / 炭素結晶化 / メソ細孔性 / 結晶性メソ孔炭素 / 導電性 / 液相吸着能 / エネルギー+マテリアル転換 / ニッケル触媒 / 炭化 / 結晶炭素 / メソ細孔 / 二元機能 / カルシウム / カルボキシメチル化 |
研究概要 |
酢酸ニッケルと酢酸カルシウムの所定量を水溶液含浸で添加したカラマツを縦型石英管中で種々の昇温速度、種々のヘリウム気流中で700-900℃に加熱し、0-2.0時間保持し、これら反応因子が得られた炭化物の炭素の結晶性(T成分の生成)と細孔構造にどのような影響を及ぼすのか、副生する液体、気体生成物の収率や組成、性状がどのように変化するのかを調査した。その結果、カルシウム非共共添加のニッケル2%担持、昇温速度10℃min^<-1>、ヘリウム流量11.6-23.2mlSTPcm^<-2>min^<-1>、850-900℃で1-1.5時間保持の条件で結晶性のメソ孔炭素(高い導電性と液相吸着能を有する二元機能炭素)が効率よく生成することがわかった。また、メソ細孔はBET表面積の減少を伴いT成分の生成と並行して発達することが明らかになった。このメソ細孔、BET表面積、T成分の問の密接な関係は、T成分の生成がミクロ孔のメソ孔への合体を引き起こすことで説明された。また、この二元機能炭素が生成する条件では、副生する液体が軽質化して酢酸生成量が増加し、気体中の可燃分特に水素が著しく増加することから、このニッケル触媒炭化は木材(木質系バイオマス)のエネルギー+マテリアルの同時生産を可能とする画期的な熱化学的転換法であることが確認された。さらに、結晶性メソ孔炭素の実用製品化を想定してリグニン炭素の微粉化-酸洗浄を行ったところ、炭素の結晶性とメソ細孔性は大きく向上した。従って、炭化-微粉化-酸洗浄という一連の工程を経ることでこの二元機能炭素の付加価値は一層高まり、高分子物質の選択的吸着・除去用の高性能炭素電極として用途が呈示された。
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