研究課題/領域番号 |
14572257
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎・地域看護学
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
掛本 知里 東京女子医科大学, 看護学部, 助教授 (60254562)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ヘルスプロモーション / 退職移行期 / 高齢男性 / 退職者 |
研究概要 |
大企業を定年退職した退職移行期にある高齢男性のヘルスプロモーション・モデルを記述し、その結果、退職移行期にある高齢男性のヘルスプロモーションを支える看護についての示唆を得ることを目的として、高齢者のヘルスプロモーション及び退職者に関する文献の検討、さらには修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いた、定年退職後、退職多行期もしくは移行期直後にある、現在、55歳以上の高齢男性で、自立して日常生活を営み、通常の会話が行えるもの19名を対象とした研究を行った。 文献検討の結果、保健医療専門職は高齢者を健康状態の低下に対するハイリスク群であり、社会的弱者として取りい、ヘルスプロモーション活動を展開していた。一方、正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いた研究の結果明らかになった退職移行期における高齢男性のヘルスプロモーションは、具体的には、定年退職後に始まる、【退職移行期に退職後の社会的自己価値と人間関係の再構築を行う中で、加齢に伴う変化や健康を脅かす問題に対応して健康提示の二重性を保持していく過程】であった。ただし、退職歩行期にある高齢男性は、これらの過程をヘルスプロモーションに関連した過程として意識して行ってはおらず、日常の生活を過ごす中で行われていることであった。すなわち、完全な引退に向けた軟着陸を目指していく中で行われる、日々の生活の中で繰り返される活動が、結果的に彼らのヘルスプロモーション活動となっていた。先に行った文献検討の結果明らかになった、社会的弱者としての高齢者観に基づいた保健医療専門職が現在供給しているヘルスプロモーション活動と、退職移行期にある高齢者自身が示したヘルスプロモーションの過程の間には乖離が示されており、今後、その乖離に対処し、高齢者自身の能力を活かしたヘルスプロモーション活動を進めていくことの重要性が示唆された。
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