研究課題/領域番号 |
14580738
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
手塚 徹 東京大学, 医科学研究所, 助手 (50312319)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | Src / チロシンリン酸化 / NMDA受容体 / 遺伝子改変マウス / DNAチップ解析 / チロシンキナーゼ / NR2A / NR2B / 記憶・学習 / リン酸化 / Fyn / ノックインマウス |
研究概要 |
NMDA受容体チロシンリン酸化の記憶における役割を包括的に解析した。NMDA受容体サブユニットNR2A及びNR2Bのチロシンリン酸化残基は既に決定していた。NR2BY1472F改変マウス(NR2B上のTyr-1472をPheに置換した変異体)をジーンターゲティングの手法で樹立した。解析にはC57BL/6に高度にバッククロスしたマウスを用いた。このマウスを海馬・扁桃体機能中心に電気生理学・行動学的に解析した結果、特に扁桃体機能が低下していること(扁桃体LTPの減弱及びauditory fear conditioningでの成績低下)を見出した。またNR2Aのもっとも主要なチロシンリン酸化残基を標的としたES細胞を作製した。現在キメラマウスの作製を進めている。更なるNR2Aチロシン改変マウス樹立を目的として、NR2A上のチャネル活性制御に重要なチロシンリン酸化残基を検証・決定するために、293細胞再構成系での電気生理学的解析を開始した。NMDA受容体のチロシンリン酸化を特異的に認識する抗体を作製した。またNMDA受容体の局在化などに重要な役割を果たすPSD-95もまたマウス脳内においてSrc型キナーゼFyn依存的にチロシンリン酸化されることを見出した。このリン酸化はPSD-95とDAP-1との結合を阻害した。また研究の過程で、Fyn欠損マウスはNMDA受容体依存的なシナプス可塑性やミエリン形成など種々の神経機能に異常を示すが、この異常を遣伝子発現の観点から解析するために、野生型マウスとFyn欠損マウスの脳を用いてDNAチップ解析を行った。また神経系でのチロシンリン酸化の解析を進める過程で、新規のキナーゼ(BREK : Brain-enriched kinase)を同定し、その機能解析を行った。
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