• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

ネコの血液腫瘍におけるビタミンK2による分化誘導療法の検討

研究課題

研究課題/領域番号 14760207
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 応用獣医学
研究機関麻布大学

研究代表者

久末 正晴  麻布大学, 獣医学部, 助手 (80333144)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード猫 / ネコ白血病ウイルス / 急性白血病 / 骨髄異形成症候群 / ビタミンK2 / 分化誘導療法
研究概要

AML/MDSを特異的に発症させるネコ白血病ウイルス株(C-33)を、ネコに感染させてMDSモデル動物を作製しVK2の投与を行った。また、骨髄細胞の分化能を評価するために、コロニーフォーミングアッセイを行い、さらにアポトーシスの有無を解析するためにTUNEL法にて解析を行った。VK2の投与によって血球減少症の改善が認められた個体では、投与1ヶ月後にはCFU-EおよびCFU-GMの数が顕著に増加し、さらにアポトーシス陽性細胞が減少していることが認められた。また、Fas, Fas-LおよびTNF-aといったアポトーシス関連因子の関与を解析するためにm-RNAの発現を検討したところ、VK2の投与前および投与後ではこれら遺伝子の過剰発現は認められず、ネコのMDSのアポトーシスにはFasもしくはTNF-a以外の系が関与していることが考えられた。
さらに、臨床症例でAMLと診断された2例およびMDSと診断された6例について検討を行った。VK2投与を行ったMDS症例の6例中4例において、血球減少症の改善が認められ、うち3例はVK2投与単独投与でもその効果が認められた。また、AML症例の2例においては顕著な効果は認められなかった。従来のネコのMDの生存期間中央値は2.1ヶ月であったのに対し、VK2投与を行った個体群では5.5ヶ月であった。また、VK2投与を行った症例では治療経過中に明らかな白血病への進展は認められなかった。以上の結果から、ネコにおいてもMDSに対してVK2は有効な治療法であることが示唆された。また、MDSのモデル動物において、VK2は骨髄細胞に対して非常に強い分化成熟能を改善する効果を有することが証明され、さらにその効果はアポトーシス亢進状態を改善することが示唆された。

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Watanabe M, Hisasue M, et al.: "Molecular detection and characterization of Haemobartonella felis in domestic cats in Japan employing sequence-specific polymerase chain reaction (SS-PCR)"J.Vet.Med.Sci.. 65. 1111-1114 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Tsuchiya R, Yagura H, et al.: "Aggregability and post-transfusion survival of canine platelets in stored whole blood"J.Vet.Med.Sci.. 65. 825-829 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Fujino Y, Tezuka K, et al.: "Clinicopathological features and therapy of myelodysplastic syndromes in two dogs"Vet.Rec. 153. 25-27 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Fujino Y, Satoh H, et al.: "Detection of the integrated feline leukemia viruses in a cat lymphoid tumor cell line by fluorescence in situ hybridization"J.Hered. 94. 251-255 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

URL: 

公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi