研究課題/領域番号 |
14780219
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計算機科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
堀山 貴史 京都大学, 情報学研究科, 助手 (60314530)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | データの論理的解析 / 知識発見 / 計算複雑さ / 二分決定グラフ / 推論 / アルゴリズム / FPGA / 論理関数の畳み込み / 論理式 / 特徴集合 |
研究概要 |
情報化社会の発達にともない、クレジットカードや各種検査の結果などの多種多様なデータを、大量かつ容易に集めることができるようになってきている。このため、集められた膨大なデータからその傾向や規則性などの有用な情報を得ることを目的とした知識獲得の研究の重要性がさまざまな分野で指摘されている。本研究では、データと対応づけした論理関数を媒介として、データの持つ論理的内容を知識として抽出することを目指している。 今年度は、まず、二分決定グラフ(Ordered Binary Decision Diagrams)を知識表現の手段として用いた知識ベース処理について、計算複雑さに関する考察とアルゴリズム設計を行った。具体的には、OBDDを用いた手法では演繹(deduction)が任意の論理関数に対して線形時間で可能となることを示した。仮説推論(abduction)は任意の論理関数に対してはNP-hardとなるが、扱う関数をHorn関数に限定することで、仮説に任意のリテラルを取りえるような説明を求める多項式時間アルゴリズムを示した。また、証明システムの複雑さと密接に関連するHajos calculusに着目し、その平面グラフ版の問題について考察を行った。Hajos calculusは3彩色不能なグラフを生成する非決定性のプロセスである。本研究では、3彩色不能な平面グラフのみを生成できる生成則を2種類提案し、それぞれの規則の健全性と完全性を証明した。また、その規則間の多項式時間模倣性を示した。 また、自律学習機構を備えたハードウェアへの知識獲得手法の適用の基礎的な問題として、高位言語からハードウェア記述の自動合成を行う高位合成における、浮動小数点数のビット長最適化を扱った。誤差解析において正方向の誤差と負方向の誤差を独立して考慮し、また、非線形最適化ソルバーを利用してビット長最適化問題を解く手法を提案し、シミュレーションによる手法よりも良好な結果を得た。
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