配分額 *注記 |
40,300千円 (直接経費: 31,000千円、間接経費: 9,300千円)
2006年度: 9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
2005年度: 9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
2004年度: 9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
2003年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
|
研究概要 |
1.カルシニューリン(CN)活性のリアルタイムモニタリング:CNはタンパク質脱リン酸化酵素で,酵母からヒトにまで保存された分子であり,臓器移植時に用いられる免疫抑制薬の分子標的である。本-研究では,生細胞におけるCN活性をリアルタイムにモニターするシステムを確立した。 2.ファルネシルトランスフェラーゼ(FT)活性は,Rho経路とRas経路に対して異なる影響を与える:高塩存在下における免疫抑制薬感受性を回復する遺伝学的スクリーニングを行った結果,FTをコードするcpp1^+遺伝子の変異体を単離した。この変異体ではその活性が部分的に低下していた。Rho2,Rho3,Ras1の3つの低分子量Gタンパク質がCpp1によりファルネシル化されることがわかったが,FT活性の部分低下によって,Rho2/PKC/MAP kinase系の活性が著しく低下するのに比べて,Ras1の活性の低下は軽微であった。 3.バルプロ酸(VPA)の細胞内輸送に対する影響:VPAは抗癲痛薬として知られており,最近はがん化学療法の奏功性をあげることが報告されているが,その分子機構は不明である。VPA感受性を示す変体を単離し,その遺伝子を決定したところ細胞内輸送で働くVps45をコードする遺伝子だった。さらに治療濃度に相当する低濃度のVPAが分泌などの細胞内輸送に影響を与えることを発見した。 4.Rab GDI(GDP dissociation inhibitor)の活性のリン脂質による制御:免疫抑制薬感受性と高温感受性を同時に示す分裂酵母変異体を単離し,遺伝子を決定したところRab GDIをコードしていた。さらに,本変異体の高温感受性を相補する遺伝子としてリン脂質輸送体をコードする遺伝子を単離した。さらに,Rab GDIの活性がリン脂質により制御されていることを明らかにした。
|