研究課題/領域番号 |
15340205
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
岡田 憲志 京都産業大学, 理学部, 教授 (90093385)
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研究分担者 |
竹内 富士雄 京都産業大学, 理学部, 教授 (40121537)
吉村 喜男 京都産業大学, 高エネルギー加速器研究機構, 名誉教授 (50013397)
千葉 雅美 首都大学東京, 大学院理工学研究科, 助教 (60128577)
小林 正明 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 名誉教授 (40013388)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
2006年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2005年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2004年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | DIRAC実験 / π^+π^-原子 / QCD / カイラル摂動 / π中間子散乱長 / πK原子 / シンチレーティングファイバ / トポロジカルトリガ / 実験核物理 / S-波散乱長 / ππ原子 / ダイバーホドスコープ / ハドロニック原子 / 中間子原子 / PSPM / π^+π^-原子寿命 / DIRAC experiment / pion scattering length / SCIFI hodoscope / シンチレーティングファイバー / トポロジカルトリガー / ππ散乱長 |
研究概要 |
この研究の目的は、π^+とπ^-がクーロンカでゆるく結合したπ^+π^-原子の崩壊寿命を直接測定することで、π中間子のS波散乱長を求め、この散乱長をカイラル摂動理論で計算した散乱長と5%以内の精度で比較することにより、低エネルギー非摂動領域での量子色力学(QCD)の検証を行うことである。 2002年までの実験データに加えて、8μm厚12層の多層Ti標的を含む複数の標的を用いデータの取得を行った。総厚みが同じ単層標的と多層標的のデータの差を取ると、クーロン対やバックグラウンドの影響のない純粋にπ^+π^-原子の標的中での解離事象だけを観測することができる。予定全データを取得しその30%データを解析した結果、π原子の寿命として始めて系統的な誤差を含めπ=[2.91+0.47-0.60]×10^<-15>secを得てPhys. Lett B619に発表した。この時点ではカイラル摂動計算との矛盾はない。また10^<-15>secの寿命測定を可能にしたユニークな測定器DIRAC分析器の性能をまとめた論文もNIM A515に発表した。残りのデータは現在解析中である。 この本実験と並行して、π^+^-原子測定に較べ10倍程度のビーム強度を必要とする第ニフェーズπK原子の寿命測定に向け、日本グループはビーム強度に強い直径0.28mmの極細ファイバでできた高分解能ファイバホドスコープ(HRSFD)の開発を行いこれに成功した。また、この読み出しの為に新たにハイブリッド型TDC-ADC(F1)回路の開発も行った。このHRSFDとF1のテスト実験の解析結果を論文としてまとめNIM A566に発表した 2005年にDIRAC実験の延長が認められ、πK原子の寿命測定実験が始まった。日本グループは10cm角の大きさのHRSFDを二面とF1を製作し性能テストの後、ビームコースに設置し2007年からのビームタイムに備えた。
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