配分額 *注記 |
14,400千円 (直接経費: 14,400千円)
2005年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2004年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2003年度: 8,100千円 (直接経費: 8,100千円)
|
研究概要 |
本研究は,建築生産からの観点だけでなく,構造や設備といった専門的分野の研究者,及び発注者やCMRといった実務者を交えた分野横断的な観点から分析を行い,より現実的なリスクマネジメントシステムの構築を行うものである。 平成15年度は実際の超高層集合住宅建設工事を調査し,竣工後までのデータを収集し,リスクマネジメントシステム構築手法の先行事例を検討した。また,いわゆる「欲張り法」による評価を行い,試行的なシステムを開発した。 平成16年度は,調査で得られた各リスクについて,発生確率,影響度,対策方法・対策費用といった個別の情報を収集・整理し,データベースとして蓄積した。また,各リスクの関係性,発生のメカニズムを明らかにし,構造化を行った後,それらの発生確率と影響度から各リスクや各対策同士の数量的比較を可能にした。以上によって得られたデータベースを実務的に使用するときには,プロジェクトの各主体が入手したい情報に正確にたどり着く必要がある。このための方法としてどのような手法が有効であるかについて,データマイニング,とりわけテキストマイニングの観点から分析・検討を行った。 平成17年度は,各リスクの相互関係や発生のメカニズムを明らかにし,リスクの構造化を行った後,それらの発生確率と影響度から各リスク相互の数量的比較や,プロジェクト環境による潜在的なリスク量の確認を可能にした。また,一定のリスク対策予算範囲内で最適なリスク対策の組合せを求めることができる数理的モデルを開発した。 以上3カ年の研究を通して,最終的には,これら一連の機能を備えたシステムを構築できたことにより,プロジェクトの関係主体であるシステムユーザーが,日常的な業務を通してリスクを効率よく管理することを可能にする情報基盤を提供できた。
|