研究課題/領域番号 |
15402041
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 四国学院大学 |
研究代表者 |
橋本 泰子 (関 泰子) 四国学院大学, 社会学部, 教授 (80236075)
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研究分担者 |
落合 恵美子 京都大学, 大学院・文学研究科, 教授 (90194571)
犬塚 協太 静岡県立大学, 国際関係学部, 助教授 (00232520)
首藤 明和 兵庫教育大学, 学校教育学部, 助教授 (60346294)
岡田 浩樹 神戸大学, 国際文化学部, 助教授 (90299058)
竹本 達也 四国学院大学, 助教授 (70309706)
政岡 伸洋 東北学院大学, 文学部, 助教授 (60352085)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
13,100千円 (直接経費: 13,100千円)
2005年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2004年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
2003年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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キーワード | アジア家族 / 家族文化 / 近代国家形成 / 伝統の創造 / 南西日本型家族 / 家族規範 |
研究概要 |
1.研究会開催について 3年間のプロジェクト期間中に10回の研究会を行った。また、2005年11月2日(13時30分より17時10分まで)四国学院大において公開シンポジウム「アジア家族の変容と『伝統の創造』-日本・韓国・中国・タイの比較研究-」を開催した。 2.フィールド調査について 2003年度8〜9月にタイ・バンコク都における本調査(橋本、政岡)、2月に鹿児島県肝属郡根占町(現・南大隅町)本(留置)調査(橋本、落合、首藤)、および韓国・済州島予備調査(政岡、犬塚、橋本)、中国調査(委託)および沖縄予備調査(犬塚、竹本)を実施。2004年度は8月〜9月韓国・済州島本調査(政岡、岡田、落合)および2月追跡調査(政岡)、中国・遼寧省等におけるフィールド調査(首藤、落合)、および沖縄・宮古島における予備調査(犬塚)、大浦地区本調査(犬塚)を実施。2005年度は11月〜12月に沖縄・宮古島来間島地区本調査(犬塚、岡田、政岡)を実施した。 3.研究成果報告について 1.で述べたように、メンバーの研究成果についての報告を、公開シンポジウムの形式で行った。また、橋本が、2003年度タイ調査の集計データに基づく英文ペーパー"Female Life Course of the Thai Urban Middle Class"を、Association for Asian StudiesのAnnual Meeting(パネルセッション名"Changes in Gender Roles in Contemporary East and Southeast Asia"(開催期間2005年3月31日〜4月3日 開催地アメリカ合衆国、シカゴ)に提出(本人欠席のため、セッション参加者・落合恵美子氏による代読)。その他にもメンバーによる学会報告・論文発表の形式による多数の成果報告が行われた。 4.得られた研究成果 調査の結果得られた知見:タイ都市中間層の一部に見られる家族規範の「近代家族化」傾向と「伝統家族」イメージの再編、他方で韓国・地方都市社会における規範としての儒教的価値観と実態としての家族文化の間の一種の「乖離」の存在や家族文化の激しい変化が見られ、このような「伝統」におけるイメージと実態の乖離は沖縄や中国の家族においても同様に見られることが報告されている。さらに鹿児島調査では、調査票やライフヒストリー調査により、日本の近代における男女規範、女性イメージとは異なる女性の生き方が理解された。各地域での綿密なフィールド調査に基づくデータにより得られたこれらの新たな発見は、さらに今後の理論的精緻化を必要とするが、アジア家族史研究の現状に対し、問題提起を行うことができたと考える。
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