研究課題/領域番号 |
15720122
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
日本語教育
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研究機関 | 大月短期大学 (2005) 信州大学 (2003-2004) |
研究代表者 |
坂口 和寛 大月短期大学, 経済科, 助教授 (70303485)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 日本語母語話者 / 日本語分析 / 類義語 / 日本語分析手順 / 例文作成 / 例文分析 / 例文分析行動 / 非文 / 例文の正誤性 / 副詞 / ストラテジー指導 |
研究概要 |
日本語分析手順((1)例文作成、(2)正用例文の具体的な解釈、(3)解釈結果の言語特徴への抽象化)に関する明示的指導の影響を調べるため、非日本語教師である日本語母語話者に対し効果実験を行った。被験者は日本人大学生16名で、被験者ごとに実験を個別に行った。このうち半数の実験群には、日本語分析課題に先立ち、プレゼンテーションソフトで作成した明示的教示を情報端末で与えた。それに続き、教示内容に関して例題を用い練習を行った。こうした指導の後に被験者は日本語分析課題として類義語分析を行い、その内容を筆記回答でまとめる。回答を点数化し明示的指導の効果を調べた結果、実験群と統制群とでは記述内容の具体性に違いが見られたものの、類義語の弁別的特徴に関する説明の分量と明瞭さには大きな違いが見られなかった。実験後のインタビューでは、例文作成および例文解釈は円滑に行われる一方で、例文作成から言語特徴分析へという手順の移行が円滑に行われなかったことがうかがえた。また、実験群の被験者は、例文解釈により例文内容を具体的に把握できていたが、それを言語特徴とする回答が多かった。今回の実験結果から、明示的教示によって例文作成の手順と例文解釈の必要性に関する十分な理解を促せるといえる。しかし、日本語分析手順の指導では、分析手順に慣れるまでに十分な練習をさらに設定する必要がある。さらに、分析行動の問題点などを客観的に把握し、適切な指示や説明を練習中に行うといった、第三者の支援が必要と考えられる。これらの手順を組み込み、分析者が自身の分析手順を客観視できるような指導の検討が課題として残った。
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