研究課題/領域番号 |
15780090
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物生産化学・生物有機化学
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研究機関 | 秋田県総合食品研究所 |
研究代表者 |
畠 恵司 秋田県総合食品研究所, 生物機能部門, 主任研究員 (80360353)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 色素細胞 / 分化誘導 / Lupeol / メラノソーム輸送タンパク質 / 樹状突起伸長 / アクチン繊維 / Cofilin / 細胞運動抑制 / 腫瘍転移抑制 / メラニン色素 / ルパン型トリテルペン / キク科植物 |
研究概要 |
メラニン色素は細胞内小器官であるメラノソーム内で合成され、メラノソーム単位で色素細胞の樹状突起先端部より、周辺の細胞に分泌される。当該研究課題において、これまでlupeolを始めとしたルパン型トリテルペンに、色素細胞株のひとつであるB16 2F2メラノーマ細胞のメラニン産生能を亢進することを見出し、その作用メカニズムを明らかにした。また、メラノソームの輸送・細胞外分泌の際に重要となるアクチン骨格の再構成に基づく、樹状突起伸長をlupeolが誘導することも解明した。本年度は、メラノソーム輸送を担うモータータンパク質(Myosin V)やメラノソームとアクチンレールとの連結タンパク質(Rab27a)の発現に対するlupeolの影響を検討した。結果、lupeolは24時間以降B16 2F2細胞のMyosin VおよびRab27aなどのメラノソーム輸送タンパク質の発現を亢進した。アクチン束であるストレスファーバーの消失ならびに樹状突起はlupeol処理後4時間以降に観察され、メラニン合成酵素であるtyrosinaseの発現は24時間以降に観察された。これらの結果より、lupeol処理によるB16 2F2細胞の分化誘導では、樹状突起伸長が最初の現象として誘導され、tyrosinaseやメラノソーム輸送タンパク質の発現亢進が続くと考えられる。また、今年度の研究成果として、マウス新生児よりメラノサイトの単離を行った。実際のlupeolによる色素細胞分化誘導を解明する上で、役立つものと考えられる。
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