研究課題
基盤研究(A)
液体と固体とから成る界面の極近傍に存在する、分子やイオンの挙動は、熱を伴う流れと、界面、双方からの影響を受ける。現在まで、蛍光プローブ等を介さず、非侵襲にて計測する方法がなかったが、本研究では、分子やイオンからの、微弱なラマン散乱光を撮像し、開発した解析法を用いて、界面極近傍における、分子やイオンのダイナミクスを、把握することが可能となった。特に、ラマン不活性な金属イオンに関しては、間接的に、水分子からのラマン散乱光を解析することにより、金属イオンのダイナミクスを把握することに成功した。
生物の細胞から、我々の周りの環境資源である水に至るまで、分子やイオンが、重要な役割を担っている。しかし、数値シミュレーションを用いても、未だに、そのダイナミクスは、完全には解明することは出来ず、ましてや、実験において解明することは不可能だと思われている。本研究では、ラマン散乱光において、水分子をノイズとして捉えるのではなく、微弱な光の情報の中から、分子やイオンの、振動モードや結合状態の情報を捉えることに成功し、本研究の成果は、癌細胞遊走や、水質浄化等に至るまで、貢献できることが期待される。
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Measurement Science and Technology
巻: 30
伝熱
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