研究課題/領域番号 |
15H02713
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
認知科学
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
内海 彰 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (30251664)
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研究分担者 |
猪原 敬介 くらしき作陽大学, 子ども教育学部, 講師 (10733967)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
13,910千円 (直接経費: 10,700千円、間接経費: 3,210千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2016年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2015年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | ベクトル空間モデル / 単語の意味 / 記号接地 / 意味記憶 / 抽象語 / ベクトル意味論 / 意味ネットワーク / 単語埋め込み / 抽象語・抽象概念 / 認知科学 / 自然言語処理 / 意味空間 / 計算モデル / 単語ベクトル / 多義 / 意味空間モデル |
研究成果の概要 |
ベクトル空間モデル(単語の意味を多次元ベクトルとして数値的に表現する手法)が,人間の意味記憶(心の中の単語辞書)のモデルとして妥当であることをネットワーク分析を通じて明らかにするとともに,人間の語彙獲得過程が意味的分化(新しい単語が既知の単語の意味を細分化する過程)と経験的共起(新しい単語の意味が既知の単語が表す概念と経験的に共起する過程)の2つの過程から,より適切に説明できることを示した.さらに,抽象語は具象語から間接的に実世界に対応付けられるという仮説を反映したマルチモーダル(言語と画像の両方を利用した)ベクトル空間を提案して,抽象語の間接的接地仮説の妥当性を計算論的に実証した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
単語の意味とは何か,それはどのように表現・処理・獲得されるのか,といった言語の意味に関する諸問題は,人間の知の解明を目指す認知科学などの学術分野の中心課題であり,本研究で得られた結果はそのさらなる解明に向けて,ベクトル空間モデルが認知的に妥当な計算モデリング手法であることを実証した.ベクトル空間モデルによるシミュレーションを行うことで,人間の意味記憶に関する仮説検証が可能になる点で学術的に意義がある.さらに,近年の人工知能の基盤である深層学習では,基盤技術として単語ベクトルが用いられているため,深層学習の内部構造の解明や学習手法の発展にも寄与する点で社会的意義も大きい.
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