研究課題/領域番号 |
15H03131
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 東京外国語大学 (2018) 東京大学 (2015-2017) |
研究代表者 |
高橋 均 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (50154844)
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研究分担者 |
増田 一夫 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (70209435)
遠藤 泰生 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (50194048)
外村 大 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (40277801)
谷垣 真理子 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (50227211)
森 千香子 一橋大学, 大学院社会学研究科, 准教授 (10410755)
一政 史織 (野村史織) 中央大学, 法学部, 教授 (20512320)
佐原 彩子 大月短期大学, 経済科, 准教授(移行) (70708528)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
13,260千円 (直接経費: 10,200千円、間接経費: 3,060千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2017年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2016年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2015年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 移民 / エスニシティ / 少数者 / 排外主義 / 米国・カナダのアジア系 / ヨーロッパのムスリム / 在日韓国朝鮮人 / ヘイトスピーチ / トランスナショナル / 移民編入 / シティズンシップ |
研究成果の概要 |
トランスナショナリズムという現象は、近代史上の長期的趨勢として、遠隔地間の輸送と通信の低廉化が、ホスト社会に対する移民集団のエンパワーメントをもたらしてきた過程の最新局面であり、危惧というよりは積極的に評価すべきである。たしかにホスト社会の都市に移民モノリンガル地区ができるなど移民コミュニティの可視性は増しているが、しかし半面、目下の欧米社会は、戦後移民の経験がもたらしたトラウマから癒えつつあると見ることもでき、目下の日本社会も、戦後移民を経験しなかったことから来る移民についての情報ギャップから脱却しつつあると見ることもできる。必ずしも将来を悲観する必要はない。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義:トランスナショナリズムという現象は、遠隔地間の輸送と通信の低廉化の結果、移民が故郷と絶縁しなくなることで、ともすれば移民のホスト社会への適応をディスカレッジしたり、ホスト社会構成員の反感を買ったりするのではないかと見られがちであったが、むしろ移民のエンパワーメントの新局面として積極的に捉えるべきだとの理論的視覚を打ちだすことができた。社会的意義:ブレグジットやトランプ選出など排外主義ポピュリズムが世界的に危惧されているが、それらを第二次世界大戦後の移民現象まで遡る歴史的文脈の中で見ることで、無用の悲観論に陥ったり短兵急な勇み足に走ったりする必要がないことを示し得たと思う。
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