細胞骨格タンパク質によるバクテリアの形態形成制御メカニズムの解明

• 研究課題/領域番号: 15H04731
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 細菌学(含真菌学)
• 研究機関: 立教大学
• 研究代表者: 塩見 大輔 立教大学, 理学部, 准教授 (70507532)
• 研究期間 (年度): 2015-04-01 – 2018-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2017年度)
• 配分額: 17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円); 2017年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円); 2016年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円); 2015年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
• キーワード: 最近 / 形態形成 / 細胞骨格タンパク質 / ペプチドグリカン / リン脂質 / 細菌 / タンパク質間相互作用 / 細胞骨格

研究成果の概要

バクテリアの形態は、真核生物の細胞骨格タンパク質のホモログによって制御されている。本研究では、バクテリアの細胞骨格タンパク質MreBアクチンおよびその制御因子RodZの機能、細胞内局在などを詳細に解析し、バクテリアの形態形成制御メカニズムを解析した。その結果、MreBの細胞内局在および細胞内動態はリン脂質の組成に大きく影響されることを明らかにした。またRodZの自己相互作用領域を明らかにした。加えて、RodZの膜貫通領域がその機能に重要であることも明らかにした。これらの結果は、国際学術誌に２報の論文として、また１報の総説として報告した。現在、さらに研究成果をまとめもう１報の論文を執筆中である。

研究成果

• [雑誌論文] The periplasmic disordered domain of RodZ promotes its self-interaction in Escherichia coli (2018)
  • 著者名/発表者名: Ryosuke Ikebe, Yuri Kuwabara, Taiki Chikada, Hironori Niki, Daisuke Shiomi
  • 雑誌名: Genes to Cells 巻: 23 号: 4 ページ: 307-317
  • DOI: 10.1111/gtc.12572
  • 査読あり
• [雑誌論文] Polar localization of MreB actin is inhibited by anionic phospholipids in the rod-shaped bacterium Escherichia coli (2017)
  • 著者名/発表者名: Daisuke Shiomi
  • 雑誌名: Current Genetics 巻: 63 号: 5 ページ: 845-848
  • DOI: 10.1007/s00294-017-0696-5
• [雑誌論文] Exclusion of assembled MreB by anionic phospholipids at cell poles confers cell polarity for bidirectional growth. (2017)
  • 著者名/発表者名: Kawazura T, Matsumoto K, Kojima K, Kato F, Kanai T, Niki H, Shiomi D
  • 雑誌名: Molecular Microbiology 巻: 104 号: 3 ページ: 472-486
  • DOI: 10.1111/mmi.13639
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [学会発表] MreBアクチンとFtsZチューブリンを橋渡しするRodZタンパク質の解析 (2018)
  • 著者名/発表者名: 吉井佑介、阿合理沙、仁木宏典、塩見大輔
  • 学会等名: 2018年 生体運動合同班会議
• [学会発表] キメラタンパク質によるRodZ膜貫通領域の機能解明 (2018)
  • 著者名/発表者名: 阿合理沙、仁木宏典、塩見大輔
  • 学会等名: 第12回 ゲノム微生物学会年会
• [学会発表] 大腸菌のMreBアクチンの細胞内動態にリン脂質が与える影響の解析 (2018)
  • 著者名/発表者名: 栗田恵輔、加藤郁也、仁木宏典、塩見大輔
  • 学会等名: 第12回 ゲノム微生物学会年会
• [学会発表] RodZタンパク質は細胞分裂面でMreBアクチンとFtsZチューブリンを協調させる (2018)
  • 著者名/発表者名: 吉井佑介、阿合理沙、仁木宏典、塩見大輔
  • 学会等名: 第12回 ゲノム微生物学会年会
• [学会発表] 大腸菌形態形成制御因子MreBアクチンと膜タンパク質RodZの動態の制御 (2018)
  • 著者名/発表者名: 栗田恵輔、阿合理沙、加藤郁也、仁木宏典、塩見大輔
  • 学会等名: 日本農芸化学会2018年度大会
  • 招待講演
• [学会発表] 膜タンパク質RodZの膜貫通領域と細胞膜組成が形態形成に果たす機能 (2018)
  • 著者名/発表者名: 塩見大輔
  • 学会等名: 2017年度遺伝研研究会「単細胞システム細胞内装置の構造と機能」
  • 招待講演
• [学会発表] Regulation of dynamics of cell shape determinant proteins MreB and RodZ in Escherichia coli. (2018)
  • 著者名/発表者名: Keisuke Kurita, Risa Ago, Fumiya Kato, Hironori Niki, Daisuke Shiomi
  • 学会等名: 第91回 日本細菌学会総会
• [学会発表] MreBアクチンを中心とした細胞装置による形態制御機構 (2017)
  • 著者名/発表者名: 塩見大輔
  • 学会等名: 2016年度遺伝研研究会「単細胞システム細胞装置のダイナミズム」
  • 発表場所: 国立遺伝学研究所（静岡県三島市）
  • 年月日: 2017-03-27
  • 招待講演
• [学会発表] 大腸菌MreBアクチンの細胞内局在の制御機構 (2017)
  • 著者名/発表者名: 塩見大輔、川面拓真、松本夏音、小島広樹、加藤郁也、金井友美、仁木宏典
  • 学会等名: 第90回日本細菌学会総会
  • 発表場所: 仙台国際センター（宮城県仙台市）
  • 年月日: 2017-03-19
• [学会発表] バクテリアアクチンとリン脂質による細胞極性制御 (2017)
  • 著者名/発表者名: 川面拓真、松本夏音、加藤郁也、金井友美、仁木宏典、塩見大輔
  • 学会等名: 第11回日本ゲノム微生物学会年会
  • 発表場所: 慶應大学湘南藤沢キャンパス（神奈川県藤沢市）
  • 年月日: 2017-03-02
• [学会発表] RodZタンパク質の細胞分裂面への局在とその相互作用因子の探索 (2017)
  • 著者名/発表者名: 吉井佑介、池邉涼介、仁木宏典、塩見大輔
  • 学会等名: 第14回21世紀大腸菌研究会
• [学会発表] MreBの細胞内局在破綻が引き起こす細胞形態異常 (2017)
  • 著者名/発表者名: 金井友美、仁木宏典、塩見大輔
  • 学会等名: 第14回21世紀大腸菌研究会
• [学会発表] 一細胞観察から見えてきたバクテリアの形態形成制御機構 (2016)
  • 著者名/発表者名: 塩見大輔
  • 学会等名: 日本顕微鏡学会第59回シンポジウム
  • 発表場所: 帝京平成大学（東京都豊島区）
  • 年月日: 2016-11-18
  • 招待講演
• [学会発表] バクテリアアクチンMreBによる細胞の伸長方向の決定機構 (2016)
  • 著者名/発表者名: 川面拓真、仁木宏典、塩見大輔
  • 学会等名: 第13回21世紀大腸菌研究会
  • 発表場所: グリーンピア南阿蘇（熊本県南阿蘇村）
  • 年月日: 2016-06-02
• [学会発表] MreBアクチンが制御する大腸菌の細胞極性 (2016)
  • 著者名/発表者名: 塩見 大輔
  • 学会等名: 2015年度遺伝研研究会「単細胞の細胞構築・運動・増殖機構の研究」
  • 発表場所: 国立遺伝学研究所（静岡県三島市）
  • 年月日: 2016-03-25
• [学会発表] バクテリアの形態形成メカニズム (2016)
  • 著者名/発表者名: 川面拓真、小島広樹、仁木宏典、塩見大輔
  • 学会等名: 第89回日本細菌学会総会
  • 発表場所: 大阪国際交流センター（大阪府大阪市）
  • 年月日: 2016-03-23
  • 招待講演
• [学会発表] バクテリアアクチンが制御する細胞極性 (2016)
  • 著者名/発表者名: 川面拓真、小島広樹、仁木宏典、塩見大輔
  • 学会等名: 第10回日本ゲノム微生物学会
  • 発表場所: 東京工業大学（東京都目黒区）
  • 年月日: 2016-03-04
• [学会発表] バクテリアアクチンによる細胞幅制御機構の解析 (2016)
  • 著者名/発表者名: 池邉涼介、桑原友里、仁木宏典、塩見大輔
  • 学会等名: 生体運動合同班会議2016
  • 発表場所: キャンパスプラザ京都（京都府京都市）
  • 年月日: 2016-01-08
• [学会発表] 大腸菌形態形成制御因子のRodZの自己相互作用による細胞幅の制御 (2015)
  • 著者名/発表者名: 池邉涼介、桑原友里、仁木宏典、塩見大輔
  • 学会等名: 第9回細菌学若手コロッセウム
  • 発表場所: 鹿児島 KKRホテル敬天閣（鹿児島県鹿児島市）
  • 年月日: 2015-11-23
• [学会発表] バクテリアの形を決める分子メカニズム (2015)
  • 著者名/発表者名: 川面拓真、池邉涼介、小島広樹、仁木宏典、塩見大輔
  • 学会等名: 第98回日本細菌学会関東支部総会
  • 発表場所: 東京歯科大学（東京都千代田区）
  • 年月日: 2015-10-29
  • 招待講演
• [学会発表] 大腸菌形態形成制御因子RodZの細胞内自己相互作用の解析 (2015)
  • 著者名/発表者名: 池邉涼介、桑原友里、仁木宏典、塩見大輔
  • 学会等名: 第12回21世紀大腸菌研究会
  • 発表場所: 琵琶湖グランドホテル（滋賀県大津市）
  • 年月日: 2015-06-04
• [備考] 日本ゲノム微生物学会ニュースレターNo.12表紙
  • URL: http://www.sgmj.org/images/a/af/Sgmj_no12.pdf