研究課題/領域番号 |
15H05125
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
環境政策・環境社会システム
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
生方 史数 岡山大学, 環境生命科学研究科, 教授 (30447990)
|
研究分担者 |
内藤 大輔 京都大学, 農学研究科, 特定准教授 (30616016)
百村 帝彦 九州大学, 熱帯農学研究センター, 准教授 (80360783)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
15,990千円 (直接経費: 12,300千円、間接経費: 3,690千円)
2018年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2017年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2016年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2015年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
|
キーワード | 地域研究 / 環境政策 / 国際開発 / 東南アジア / 自然資本 / 商品化 / 制度 / 住民 / 天然資源と社会 / 資本化 / 地域開発 |
研究成果の概要 |
本研究では、東南アジアにおいてPES(生態系サービスへの支払)やREDD+(森林減少・劣化からの温室効果ガス排出削減)などの諸事業を、自然の商品化に連なる「資本化」の動きとして位置づけた。事業に関する議論とその実体化の過程を知識技術・制度政策・実態という3つの視点から分析し、その政治的メカニズムを検証するとともに、社会や自然へのガバナンスの変化を考察した。その結果、自然を「資本化」する過程を3段階の「棚卸」作業として概念化することができた。また、一連の過程において、現場から遠く専門的知識を駆使するアクターが大きな影響力をもつようになり、それによって現場の混乱を招いていることも明らかになった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでのPES、REDD+等に関する研究では、主に環境経済・政策の視点に基づき当該制度の直接的影響に絞って分析されることが多かった。その結果、自然にも社会にもネガティブな影響は生まれていないという報告もある。しかし、これらの制度を現地がたどった歴史的な視点、すなわち近代以降展開された「自然の擬制商品化」の新局面として位置づける視点から掘り下げる研究は少なかった。本研究ではこのような視点にたつことで、当該制度を歴史的文脈や他制度・社会とのリンクのなかで捉えており、研究成果も国家や国際社会が環境対策を通じて人への支配を強めているという、上述の研究とは異なる立場からの批判になっている。
|