研究課題/領域番号 |
15H05232
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
生物多様性・分類
|
研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
梶田 忠 琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 教授 (80301117)
|
研究分担者 |
青木 誠志郎 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 特任研究員 (10334301)
高山 浩司 京都大学, 理学研究科, 准教授 (60647478)
|
研究協力者 |
番場 大
Milagros León-Barrios
Marcelino del Arco-Aguilar
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
16,640千円 (直接経費: 12,800千円、間接経費: 3,840千円)
2018年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2017年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2016年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2015年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
|
キーワード | 生物間相互作用 / 共生特異性 / 根粒菌 / マメ科植物 / 海洋島 / 遺伝的多様性 / 集団・種多様性 / 種分化 / 進化 / メタゲノム |
研究成果の概要 |
大西洋の海洋島であるカナリー諸島でマメ科植物のミヤコグサ属が島毎に固有種を分化させた際に、どのような過程で根粒菌との共生関係を獲得してきたかを明らかにするために、現地調査、メタゲノム解析、接種実験を行った。6つの島で実施した現地調査では、9種の固有種と19集団からの土壌サンプルを採集して、現地研究室でDNA抽出を行った。得られたDNAを用いてメタゲノム解析実験を行った結果、土壌中の根粒菌の集まり(根粒菌相)は生育場所の環境を反映しており、各固有種は共生相手となる根粒菌を生育場所から選択的に用いるが、1種の植物が3つの異なる根粒菌属と共生するなど、共生相手の選択の幅は広いという傾向が示された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
海洋島は、大陸から隔絶された環境で適応放散を観察することができることから、様々な生物の進化の研究に用いられてきた。しかし、海洋島では、マメ科植物と根粒菌の共生関係においても、独自の進化をしたかもしれないという視点からの研究は無かった。本研究で得られた結果は、カナリー諸島でミヤコグサ属植物の固有種が分化した際には、生育環境ごとに選択的に根粒菌を用いるだけでなく、3属もの多様な根粒菌と共生してきたことが示された。この結果は、海洋島でマメ科植物の固有種が適応放散する際には、共生特異性が緩む可能性を示唆しており、海洋島におけるマメ科-根粒菌の共生系の進化研究に新たな展開をもたらすものと言える。
|