研究課題/領域番号 |
15H05435
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解析学基礎
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
高橋 博樹 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 准教授 (00467440)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
11,830千円 (直接経費: 9,100千円、間接経費: 2,730千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2017年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2016年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2015年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 力学系 / エノン写像 / 大偏差原理 / 可算マルコフシフト / 熱力学形式 / 平衡状態 / 分岐 / エルゴード最適化 / エルゴード理論 / カオス / 双曲性 |
研究成果の概要 |
エノン写像とよばれる構造不安定な力学系の構造を、熱力学形式とよばれる統計力学とのアナロジーを用いて解析した。平衡状態とよばれるLyapunov指数とエントロピーの差を最大化する不変確率測度の存在と一意性を示し、それを通じてマルチフラクタル解析を行い、不変集合の幾何学的構造の一端を明らかにした。2017年度からは可算マルコフシフトとよばれる非コンパクト空間上の力学系の大偏差原理の研究を始め、level-2の大偏差原理を証明することができた。区間力学系のLyapunov指数の最適化問題についても研究を行い、成果を挙げることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
エノン写像については、最初の分岐パラメータにおいては期待された通りの成果が挙がった。研究開始当初の目標であった分岐パラメータ通過後のダイナミクスの解析については結果を得ることができなかったが、本研究資金による海外研究者との研究交流により研究課題を共有することができ、国際的な共同研究に発展しつつあることには意義がある。大偏差原理の研究については、力学系の観点からの研究がまだそれほど多くないことから、今後の新展開が期待されるだけでなく、確率論など他分野との連携も大いに期待される。
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