• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

金属組織学に基づく高信頼性ステンレス鋼溶接部の創成と寿命予測式の精緻化

研究課題

研究課題/領域番号 15H05564
研究種目

若手研究(A)

配分区分補助金
研究分野 原子力学
研究機関東北大学

研究代表者

阿部 博志  東北大学, 工学研究科, 講師 (30540695)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
研究課題ステータス 完了 (2018年度)
配分額 *注記
22,230千円 (直接経費: 17,100千円、間接経費: 5,130千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2016年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2015年度: 10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
キーワードオーステナイト系ステンレス鋼 / 溶接金属 / δ-フェライト / 応力腐食割れ / 熱時効脆化 / スピノーダル分解 / δ-フェライト / 機械材料・材料力学 / 原子力エネルギー / 保全 / 溶接 / δーフェライト / 溶接部
研究成果の概要

オーステナイト系ステンレス鋼を対象として、応力腐食割れ耐性に優れた組織を作製すると共に、溶接部の熱時効脆化に及ぼす組織異方性の影響を検討した。
高周波誘導加熱により融点近傍まで昇温した後に急冷することで、粒界のみが優先的に溶融・凝固して島状δ相が分布した316Lステンレス鋼を作製した。加えて、当該試料が高温水中SCC進展抵抗性を有することを明らかにした。
熱時効に伴う吸収エネルギーの低下率は概ねフェライト率で整理が可能で、溶接金属と二相ステンレス鋳鋼の間に大きな違いが無いことを明らかにした。すなわち、溶接金属の熱時効脆化について、2相ステンレス鋳鋼の知見が活用可能であることが示された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

軽水炉のより一層の信頼性向上には、経年劣化事象とその対応技術に関する継続的な研究開発が不可欠である。特にステンレス鋼溶接部においては、従来多くの劣化事象が顕在化していることから、健全性担保の観点から最も重要な対象の一つである。本研究ではステンレス鋼溶接部の主要な劣化モードである応力腐食割れに対して、有効な解決策となり得る金属組織が作製可能であることを示した。加えて、これまで全く検討されてこなかった溶接部の熱時効脆化に及ぼす組織異方性の影響について、少なくとも衝撃値に関しては影響が大きくないことを示した。したがって本研究成果は、軽水炉におけるステンレス鋼溶接部の信頼性向上に資すると判断できる。

報告書

(5件)
  • 2018 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2017 実績報告書
  • 2016 実績報告書
  • 2015 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2018 2017

すべて 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] 熱時効がオーステナイト系ステンレス鋼溶接金属の衝撃特性へ及ぼす影響の評価2018

    • 著者名/発表者名
      黒山結音、阿部博志、渡邉豊
    • 学会等名
      日本機械学会 M&M材料力学カンファレンス
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
  • [学会発表] Low temperature age-hardening behavior of type 309 and 316 stainless steel weld metal2017

    • 著者名/発表者名
      Kazuma Hirata, Hiroshi Abe, Yutaka Watanabe
    • 学会等名
      5th IMRNPP & AWC 2017 & 3rd AF_MAINS
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] オーステナイト系ステンレス溶接金属の微視組織と低温時効硬化挙動に及ぼす溶接条件ならびに化学組成の影響2017

    • 著者名/発表者名
      平田一真、阿部博志、渡邉豊
    • 学会等名
      日本機械学会 M&M2017材料力学カンファレンス
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
  • [学会発表] オーステナイト系ステンレス鋼溶接金属におけるフェライト相の熱時効硬化挙動2017

    • 著者名/発表者名
      黒山結音、平田一真、阿部博志、渡邉豊
    • 学会等名
      日本原子力学会 第16回材料部会 夏期セミナー
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
  • [学会発表] オーステナイト系ステンレス鋼溶接金属の硬さならびに腐食特性に及ぼす熱時効の影響2017

    • 著者名/発表者名
      黒山結音、平田一真、阿部博志、渡邉豊
    • 学会等名
      第13回量子エネルギー工学フォーラム
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書

URL: 

公開日: 2015-04-16   更新日: 2020-03-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi