研究課題/領域番号 |
15H05609
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
自然人類学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
森本 直記 京都大学, 理学研究科, 助教 (70722966)
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研究協力者 |
ゾリコファー クリストフ
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2015年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | 自然人類学 / 形態 / 二足歩行 / ネアンデルタール / 人類学 / 形態学 / 人類進化 / 成長 |
研究成果の概要 |
本研究では、歩行機能の要である大腿骨に着目し、そのマクロ形態の発生を現生人類と、現生人類に最も近縁な化石人類であるネアンデルタールとで出生から老年期まで比較した。微少な形態変異を詳細に分析・可視化するため、形態地図法という解析手法を用いた。まず、現生人類では、成熟後も老年期にかけて大きな形態変化を示すこと、ネアンデルタールも同様の加齢変化を示すことが明らかになった。一方、ヒトとネアンデルタールの差は出生時には小さく、成熟への過程で大きくなることが明らかになった。機能的側面は精査が必要だが、これは、歩行機能の要である大腿骨の発生パターンが系統的に近い2種の人類で分化していたことを示す結果である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトは出生後、成長過程で骨格形態を大きく変化させる。本研究では、成熟後にも老年期にかけて大腿骨形態が大きく変化すること、その変化量は出生後から成熟年齢までにおきる形態変化と同程度であることが明らかになった。これは、加齢による骨格形態の変化を初めて定量的に示した点で学術的新規性が高く、高齢社会となった現代における社会的な意義も大きいと考える。さらに、ヒトに近縁でかつ、「現代的な」生活様式を有していなかったネアンデルタールにも同様の変化が見られた点も、学術的・社会的に広く興味を喚起する結果だと考えている。
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