研究課題
若手研究(A)
代謝シグナルの流れにより変化するエピゲノムと生活習慣病の関連に着目し、腸管内から供給される代謝産物が次世代のエピゲノム修飾に及ぼす影響を解析した結果、腸内細菌叢の破綻は、メチル基の供与反応に重要な代謝産物であるS-Adenosylmethionine やメチオニン等の代謝において腸管内と宿主内の代謝かい離を引き起こすことを見出した。また、膵β細胞のグルコース応答性インスリン分泌や腸管上皮細胞の機能調節においてケトン体代謝が重要な役割を有しており、その代謝の流れの変化が細胞や組織の機能異常へ繋がる事が明らかとなった。
わが国の低出生体重児(出生体重2500g未満)の出生割合はこの35年で約2倍に増加し、2016年には全体の10.6%とOECD加盟国で最多となっている。この背景には、女性(20歳から39歳)の20%がBMI18.5以下のやせであるという現状が存在し、成人女性の栄養不良が指摘されている。エネルギー摂取不足はグルコースの代替エネルギー源であるケトン体の産生増加を促す。また、エピジェネティックな変化は世代を超えて受け継がれる。そのため、ケトン体の代謝制御機構と細胞機能・生体代謝の関連およびエピジェネティックな変化を明らかにすることは、現行世代に加え、次世代の健康管理にとって重要である。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (3件)
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