研究課題/領域番号 |
15K00017
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
情報学基礎理論
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研究機関 | 名古屋大学 (2016-2018) 奈良先端科学技術大学院大学 (2015) |
研究代表者 |
楫 勇一 名古屋大学, 情報連携統括本部, 教授 (70263431)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2015年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 情報セキュリティ / 情報理論的安全性 / 量的情報流評価 / 情報理論 / エントロピー / RSA暗号 / サイドチャネル攻撃 / タイミング攻撃 / 安全性証明 / 復号アルゴリズム / ハッシュベース署名 / ブロックチェーン技術 / ハッシュベース電子署名 / データ認証 / 指紋関数 / ブロックチェーン / 多項分布 / 限界式 / 匿名プロトコル |
研究成果の概要 |
情報システムの副次的出力(実行時間等)から漏洩する情報を定量的に測ることは,サイドチャネル攻撃等のリスク評価の精密化に不可欠である.この問題に対処するため,本研究では2つの課題に取り組んだ.最初の課題は,サイドチャネル攻撃のモデルにおいて頻出する多項分布のエントロピーを精密に評価する限界式を導出することであり,非漸近的なパラメータについても有効で漸近的に収束する限界式の導出に成功した.2つ目の課題は,実用的なプログラムから漏洩する情報量の具体的計算手段の確率であり,RSA復号アルゴリズムを対象に,情報量計算のベースとなる公式を導出した.また,関連する周辺分野についても多くの知見を得た.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
悪意を持った攻撃者は,プログラムの実行時間等,誰もが観測できる情報を手がかりに,システム内部に隠された秘密情報を推測しようと試みる可能性がある.本研究では,そのような「意図せずシステムから漏洩する情報」の量を数値として測るための技術について検討を行った.最初の大きな研究成果は,既存研究で知られていなかった数学的な公式を導出したことである.これにより,漏洩情報量を正確に見積もることが可能となった.二つ目の大きな成果は,実用的なプログラムの具体的な分析手法を開発したことである.これにより,漏洩情報量の量的評価に関する研究が,より一層実用的なものとなった.
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