研究課題/領域番号 |
15K00525
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境動態解析
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
千賀 有希子 東邦大学, 理学部, 准教授 (30434210)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 嫌気的硝酸還元過程 / 脱窒 / アナモックス / DNRA / 大型海藻 / 干潟 / 硝酸還元過程 / 富栄養化 / 栄養塩 / アンモニアへの異化型硝酸還元 / 微生物的窒素浄化過程 |
研究成果の概要 |
近年,干潟においてNO3-負荷の増加によって富栄養化が誘発され,大型海藻が異常繁殖する現象が問題となっている.NO3-は,微生物による脱窒とアナモックス(窒素除去),DNRA(窒素貯留)によって消失する.本研究では,富栄養化の進行が著しく年間通して大型海藻類アオサの被覆がみられる谷津干潟を対象に,1) NO3-の除去に対する脱窒とアナモックスの寄与,2) 脱窒,アナモックス,DNRAの速度の同時測定法の確立,3) 脱窒,アナモックス,DNRAに大型海藻が与える影響について検討を行った.本研究によって,富栄養化にともなう大型海藻の出現が窒素除去に大きく影響することが示された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は,脱窒,アナモックス,DNRAの同時測定法の確立に成功し,これまで不明とされていた富栄養化が著しい干潟におけるNO3-の動態が明らかになった点である.本研究により,富栄養化した干潟においてNO3-は主に脱窒を介して除去されること,大型藻類の出現はNO3-除去過程を大きく左右することといった2点の新知見を提示することができた. 近年,世界中の沿岸域において富栄養化が問題となっており,水質を改善するための対策や窒素浄化の技術開発の確立が喫緊の課題となっている.本研究の成果は,そのような対策や技術開発に基礎的知見を提供するものであり,これが本研究の社会的意義である.
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