研究課題/領域番号 |
15K00532
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境動態解析
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
羽成 修康 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 研究グループ長 (10392648)
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研究分担者 |
山下 信義 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 上級主任研究員 (40358255)
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研究協力者 |
Falandysz Jerzy
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2015年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 塩素化ナフタレン / 光分解 / 二次元ガスクロマトグラフ質量分析計 |
研究成果の概要 |
PCB同様、環境等への高残留性を示す塩素化ナフタレン(PCN)は75種類の異性体を持ち、その成分組成を解析することにより汚染源推定が可能となる。また、一部異性体は毒性を示すため、異性体別分析が必要となる。本研究では、環境中での光分解によりPCN成分組成が変化する可能性を検証した。太陽光照射試験と疑似光での耐候試験を実施し、両者を比較したところ、明らかな光分解が確認され、共通のPCN異性体の副生成及び光分解物の存在を確認した。共通異性体とはダイオキシン様毒性を示す五・六塩素化体の一部で、光分解中にその量が一時的に上昇していた。共通の光分解物としては新たにフェノール系化合物が検出された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
実環境は、米国(ハワイ州)、中国(雲南省・四川省・北京)及びインド(ラジャスターン州)を選定し、高山だけでなく低地でもPCNの光分解を観測したこと、分解過程で供試料に含まれていなかったダイオキシン様毒性を示す五・六塩素化体の量が一時的ではあるが上昇したこと、また、供試料に元々含まれていた、ダイオキシン様毒性を有する七塩素化体が、毒性を示さない他の七塩素化体よりも分解速度が遅かったこと、などの知見は学術的意義が高い成果と考えられた。得られた結果は、既存モニタリグデータの再評価だけでなく、リスク評価の高度化にもつながる知見であり、PCN光分解経路の新たな探索にも重要な結果であると考えられた。
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