研究課題/領域番号 |
15K00640
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
持続可能システム
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
大山 秀子 立教大学, 理学部, 教授 (60356673)
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研究協力者 |
谷島 大介
中村 裕介
齋藤 志麻
小川 亮平
前川 真太朗
浦上 達宣
加賀山 陽史
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2015年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ポリ乳酸 / ブレンド / ポリ(アスパラ銀酸-co-L乳酸) / ポリ(リンゴ酸-co-L乳酸) / 加水分解 / 分解速度 / フィルム / 多孔質体 / 分解促進剤 / ポリマーブレンド |
研究成果の概要 |
生分解性/生体吸収性・適合性を有するポリ乳酸であるが、その分解速度は著しく遅く、分解速度の自在制御法の確立が求められている。本研究ではポリ(アスパラ銀酸-co-L乳酸)(PAL)とポリ(リンゴ酸-co-L乳酸)(PML)を用いてポリ(L乳酸)(PLLA)とのブレンドを作成し、それらの分解促進効果、分解速度に影響を与える因子らを検討した。その結果、PALとPMLは大気中ではPLLAの分解を促進しないが、どのpHの緩衝液中でもポリ乳酸の分解を促進し、緩衝液にさらに塩を添加した溶液中でもその効果が維持されることが明らかになった。一方高延伸処理は結晶部だけでなく非晶部の分解をも阻害することが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果により、植物由来のポリ乳酸の用途が広がり化石資源由来の従来の高分子材料に取って代われば、二酸化炭素の排出量削減に貢献できる。さらに注目すべきは、ポリ乳酸は海水中(塩濃度3.4%)では生来の生分解性をほぼ喪失すると報告されているが、分解促進剤を含んだ本研究のポリ乳酸ブレンドは「大気中ではポリ乳酸の分解促進の効果はないが、海水の塩濃度中ではpHに関わらずポリ乳酸の分解を促進する」という点である。これはマイクロプラスチックに代表される環境問題の解決の一助になる可能性を示唆している。また用いた分解促進剤は分解促進能が高いだけではなく環境や生体にも安全であることの意義も大きい。
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